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中国へ懸念 2国国防相が表明

6月5日 19時33分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

南シナ海の島々の領有権を巡って中国と対立しているベトナムとフィリピンの国防相が、シンガポールで講演し、中国が南シナ海で見せている行動は地域の不安定さを助長するものだなどとして、強い懸念を示しました。

ベトナムとフィリピンの国防相は5日、シンガポールで開かれている安全保障問題についての国際会議で講演しました。このうちベトナムのタイン国防相は、南シナ海で先月、自国の国営石油会社の探査船が中国から妨害を受けたとして改めて非難したうえで「中国は国際社会への約束どおりに行動するよう求めたい」と述べ、中国が南シナ海問題について、平和的な解決を目指すというみずからの主張どおりに行動するよう求めました。またフィリピンのガスミン国防相も、中国が先月、南沙諸島にある浅瀬付近に建築物の材料を持ち込み、浅瀬を占拠しようとする動きを見せたとして懸念を示し、「建設の動きは地域の不安定さを助長するものだ」と指摘しました。会議では、これに先立って講演した中国の梁光烈国防相が対話による南シナ海問題の解決を訴えましたが、両国の国防相の発言は、東南アジア諸国の間の中国への根強い警戒感を重ねて示す形となりました。