2011年6月7日 05時20分 更新

福島第一原発、77万テラベクレルの放射性物質を大気に放出―従来の2倍強に修正

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福島第一原発、77万テラベクレルの放射性物質を大気に放出―従来の2倍強に修正

 経済産業省原子力安全・保安院は6日、東京電力の福島第一原子力発電所の事故で大気中に放出された放射性物質量が77万テラベクレル(テラは1兆倍)との解析結果を発表した。4月中旬に発表された同37万テラベクレルの2倍強に上方修正された。

福島第一原発。2011年4月14日。

 原子力安全委員会による推定値63万テラベクレルも上回る結果となった。この解析結果は、国際原子力機関(IAEA)閣僚級会合に提出する日本政府の報告書に盛り込まれる方針だという。

 史上最悪の1986年に起こったチェルノブイリ原発事故で大気中に放出された放射性物質量は、およそ520万テラベクレルだったという。福島第一原発事故では、その約7分の1の放出量にとどまったものの、従来の分析よりも高濃度の放射性物質が撒き散らされていたことがわかった。

 放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上となると、、国際原子力事象評価尺度(INES)で「深刻な事故」と評される最悪レベルの「レベル7」に相当する。「レベル7」に分類されているのは、チェルノブイリ原発事故と福島第一原発だけである。

 原子力安全・保安院はまた、福島第一原発の事故後に起こった炉心溶融(メルトダウン)について、1号機では東京電力の解析よりも約10時間早い、地震発生5時間後に炉心溶融による原子炉圧力容器の破損が生じていたという解析結果も発表した。

 保安院の解析では、2号機では、東電の解析よりも29時間早く、圧力容器の破損が起こっていたとされた。一方、3号機では、東電発表よりも13時間遅い解析結果となったという。

ロイター
福島第一原発。2011年4月14日。


IBTimes

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