蝶のように舞い、蜂のように刺すか、大毅(右)。左は興毅
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「亀田3兄弟全国行脚弐in福岡 新風」(7月8日、福岡市九電記念体育館)のカードが6日、東京都内の亀田ジムで発表された。セミでは次男で元WBA世界フライ級王者の亀田大毅(22)がチャッチャイ・モンソンジム(24)=タイ=と53.5キロ契約で対戦。また、メーンではメキシコ修業中の三男でWBC世界ユース・バンタム級王者の亀田和毅(19)がボーイ・ドンディー・プマール(21)=フィリピン=と日本で初の防衛戦。また、黒木優子(20)=関=がノンキャット・ロングレンギーラ・コンケーン(23)=タイ=とWBC女子世界ユース・アトム級王座決定戦を行う。
スーパー・フライへの転級2戦目の大毅が、ボクシングスタイルの大変身を予告した。
「スタイルを変えて、スパーリングでも良い感じできている。あとは、相手が試合で倒れてくれれば」
これまでの大毅といえば、愚直なまでに堅いガードで前に出て、左ジャブやフックを振るうスタイル。このワンパターンで世界の頂点を極めたと言ってもいいくらいだが、では、どうスタイルを変えたというのか?
コーチ役の兄・興毅は「今まで、じっとしすぎ。もっと下半身を使って動かな。今までのスタイルだと力任せで手が出ない。引き出しが1個しかないから5個ぐらいにせんと」とヒントを与えた。要するに、フットワークを多用して、これまでの剛に柔をプラスしたスタイルへの変更を模索しているということだろう。
「大毅は兄弟で一番器用。ボクシングに真剣に取り組んで、このスタイルを完成させれば5階級制覇イケるで」と興毅が言えば、当の大毅も「オレは天才。次は勝つのは当然。で、次につなげたい」と不敵な笑み。チョウのように舞い、蜂のように刺して、年末に計画する亀田3兄弟の「3大世界戦」に弾みをつけたい。 (竹下陽二)
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