練習に戻り、選手たちの動きをみつめるストイコビッチ監督
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名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(46)が6日、自宅のあるパリから来日し、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで再開3日目の練習を指導した。2週間の中断期間に多くの故障者が戻り、「これから昨年のようなチームができる」と連覇へ向けて再出発した。
浮上へのプランがはっきりと見えた。ストイコビッチ監督は、強いグランパスを取り戻す確信があった。
「多くの故障者が戻ってきた。金崎も8割くらい回復している。昨年と同じチームができる」
J1では、他クラブより消化が1試合少ないとはいえ、7試合を終え11位と低迷。国際サッカー連盟総会出席のため、一時日本を離れていたが、チームに戻り、選手の元気な姿を見て、再び連覇への意欲が湧き起こっていた。
アジア・チャンピオンズリーグ16強敗退で「これでJ1に集中できる」と、すぐに気持ちを切り替えた。過密日程で故障者が続出したうえ、チームを修正する時間さえ限られていたが、リーグ戦の2週間中断は、故障者の回復だけでなく、チーム再整備の絶好の機会。4日に練習再開し、磐田戦前日の10日まで続く7日間連続の練習は、東日本大震災によるリーグ中断期間にもなかったことだ。
「戦術的にも技術面でもハードワークを続けて、再開を迎えたい」
昨年は7月の古川キャンプで体力強化を行い、夏場以降の快進撃につなげた。今季は7月に震災で延期となったカードが組み込まれたため、夏キャンプはできない。
「地震、津波があって、古川には行けなくなった。難しい状況ではあるが、この練習場も環境はいいし、ここで積み上げていくことはできる」
転換の大きなチャンスとなる1週間。ストイコビッチ監督はグランパスをよみがえらせる決意でハードワークを課す。 (木本邦彦)
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