宇宙人に侵された身体
真剣にシコシコと向き合っていた中学時代、おチンポコを優しく握りしめ、その顔を見ない日はありませんでした。「お。毛がたくましくなってきたなあ」とか「いやはや存在感がでてきたぞ」と、おチンポコの日々の変化には敏感に反応したものです。
そんな、ある朝。起床後まもなくトイレにかけこみ小便を噴射していた時です。何気なく見たおチンポコに、まったく身に覚えのない(一辺が2センチほどの機械で計ったように正確な)正三角形のマークが印されていたのです。
最初は何かが張り付いているのだろうと、ゴシゴシと擦ってみましたが、気持ち良くなる一方で、その謎の正三角形は剥がれません。“それ”は焼印のようにおチンポコの表面の皮膚にしっかりと馴染んでいたのです。昨晩のシコシコ時間のときだって、確かにおチンポコを見ましたが、そんなものはありませんでした。
「何か、マズイ病気だろうか?」少年は不安に駆られます。
それから数ヵ月後。テレビでやっていたUFO特番の中で、「宇宙人に誘拐されてチップを埋め込まれた」と名乗り出た男がインタビューを受けていました。チップを埋め込まれたのは左腕。取材カメラが男の左腕を映した瞬間、私は全身の毛がよだったのです。
男の左腕には私のおチンポコとまったく同じ正三角形の焼印のようなものがあったのです。そして男はそれを「宇宙人に埋め込まれたチップ」と言っておりました。
――私は宇宙人に誘拐されたのだろうか?
‥‥あの日からずっと考えております。たしかに、一晩でこれほどハッキリとした正三角形のアザが自然に発生するとは到底思えません。何か人知を越えた力‥それが宇宙人の仕業なのか? それを検証すべく、私もあの時の男のようにテレビに出て、専門家に調べてもらいたいのですが、どうしても越えられない壁が存在するのです。
私の場合、肝心の正三角形にモザイクがかかってしまいます。まったくテレビ的ではありません。
宇宙人よ、次に狙うのであれば下半身はハズしておくれ。