Javaのプログラミング環境(Java 2 Platform, Standard Edition Software Development Kit (SDK))をインストールした環境に,QuickTime Playerをインストールすると,コンパイルや実行ができなくなるという現象を確認しました(2005年12月時点).
原因はQuickTime Playerのインストーラが「CLASSPATH
」という環境変数(注:IT用語辞典 e-Words 参照)を書き換えるためです.
私の環境では,AppleのiTunesをインストールする際に,同時にQuickTime Playerがインストールされるために発生しました.
この状態になったときには以下の手順に従って環境変数CLASSPATH
を書き換えてみてください.
「スタート」メニューから「コントロールパネル」を開く.
「システム」をクリックして「システムのプロパティ」を開く.
「システムのプロパティ」の「詳細設定タブ」を開く.
「環境変数」ボタンをクリックし,「環境変数」ダイアログを開く.
「システム環境変数」の「CLASSPATH
」を選び,「編集」ボタンをクリックして,「システム変数の編集」ダイアログを開く.
「変数名」が「CLASSPATH
」であることを確認したうえで,変数値の先頭部分に「.;」(半角のピリオドとセミコロン)を追加する.
以上で作業は終了です.
「CLASSPATH
」とは,Javaプログラムが,実行時に使うクラスを探す場所を指定します.通常,「CLASSPATH
」が存在しない場合は,カレントディレクトリをクラスを探す対象に含めてくれるのですが,「CLASSPATH
」が存在する場合には,明示的にカレントディレクトリを指定しないと探してくれません.
今回の問題はQuickTime Playerのインストーラが勝手に「CLASSPATH
」を設定するため,これまでならば探してくれていたカレントディレクトリが探索対象から外れて問題が発生しています.
そこでカレントディレクトリを探索対象に設定すれば問題が解決するわけですが,それを行っているのが上記の作業になります.具体的には,「CLASSPATH
」の先頭部分に,カレントディレクトリを意味する「.」(ピリオド)を追加し,その後ろに他のパスとの区切りを表す「;」(セミコロン)を追加することで,クラスの探索場所として,カレントディレクトリを含めるようにしています.