2号機 空気浄化し扉開放を検討
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2号機 空気浄化し扉開放を検討

6月6日 4時14分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、高い湿度のため作業が難しくなっている、2号機の原子炉建屋について、東京電力は、作業環境を改善するため放射性物質で汚染された空気を浄化したうえで建屋の扉を開放し、湿度を下げる方法を検討しています。

福島第一原発2号機の原子炉建屋の中は、湿度が99.9パーセントと高いうえ、放射性物質の濃度も高く、現状では防護服やマスクを着用しても長時間、作業するのが難しい状況です。東京電力は、高い湿度の原因が2号機の燃料プールからの水蒸気とみて、冷却装置を設置してプールの水温を下げましたが、これまでのところ湿度に変化はなく作業環境は改善されていません。このため東京電力は、放射性物質に汚染された空気を浄化したうえで、原子炉建屋の扉を開放し、湿度を下げる方法の検討を始めました。空気の浄化には、先月、1号機の原子炉建屋に作業員が入る際に設置した装置を検討していて、この装置が湿気に弱いことからヒーターを取り付けるなどの改良が必要になるということです。扉の開放にあたっては、外部に放射性物質が放出される可能性があることから、1号機の時と同じように周辺の環境に影響が出ないよう放射性物質の濃度の評価が必要だということで、今後、慎重に判断する方針です。2号機では、原子炉の安定的な冷却に向けた水位計の校正などの作業が、早ければ今月中旬にも始まる予定でしたが、高い湿度という環境を改善できなければ、こうした作業に遅れが出るおそれがあります。