東日本大震災の被災地を元気づけようと、佐賀大学付属中学校(佐賀市城内)の生徒たちが2日、「団結して乗り越えて」「日本は一つ」などと、励ましの言葉を縫い付けた雑巾160枚を製作した。多くの被災者が通う仙台市の蒲町中学校へ届ける。
同校が情操教育の一環として企画。震災後、仙台市から佐賀市の実家に避難した主婦砂子啓子さん(37)の意見を聞いて、メッセージ付きの雑巾を送ることを決めた。砂子さんによると、蒲町中学校では、同校の生徒だけでなく、震災の影響で閉校している小学校の児童も通学しており、校舎はすし詰め状態。多くの日用品が必要だという。
付属中ではこの日、2年生の生徒158人が取り組みに参加した。生徒たちは、勇気づけられる言葉を考えながら、横5センチ、縦7センチの布地に応援のメッセージを書き込み、雑巾に縫い付けた。
「早く復興できるよう応援しています」と記した牧野周さん(13)は「遠く離れた佐賀からでも、気持ちは届くはず。再建まで大変な道のりだけど、少しでも助けになれば」とエールを送った。アドバイスした砂子さんは「被災地のことを思いやるきっかけにしてほしい」と生徒に訴えた。
=2011/06/06付 西日本新聞朝刊=