2011年6月4日12時25分
関西電力が、企業の工場など大口需要先に対して、節電の打診を始めたことが4日、分かった。
関電の計画では8月のピーク時の供給能力は3381万キロワットで、最大需要は3037万キロワット。しかし、福井県の原子力発電所が定期検査終了後も地元の同意が得られず稼働しない場合、供給が需要を下回る可能性がある。
このため、販売電力量の約3割を占める契約電力500キロワット以上の大口需要先に対して、夏のピーク時の電力使用量を抑えることができるかどうか、問い合わせを始めた。関電側からは、工場を夜間や休日に操業すれば、料金が安くなる契約などを提案しているという。
すでに関西広域連合などが家庭やオフィスに節電を呼びかける方針を決めているが、関電側はこれまで、6月中は需給が逼迫(ひっぱく)しないことなどを理由に節電の呼びかけは控えていた。関電幹部は4日、「節電要請の可能性があるという説明の一環で、ピーク時にどう使用を抑えるかについても話をしている」と語った。