新潟

　県は１２日、県内の卸売業者が入荷した茨城県産のパセリから食品衛生法の暫定規制値の２倍を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。県内に流通している農産物で規制値を超す放射性物質が検出されたのは初めて。県は他に流通先がないか調べている。

　県が上越保健所管内（上越市、妙高市）にある卸売業者のパセリを１２日に検査したところ、暫定規制値（１キログラム当たり５００ベクレル）を超す１１１０ベクレルのセシウムが検出された。このパセリは、生産者団体「茨城県ステビア農産物研究会」から出荷された。

　県は卸売業者に対して流通先の調査と回収を指示。茨城県に販売禁止を要請し、国に連絡した。泉田裕彦知事は「規制値を超える農産物が流通していたことは遺憾。今後も検査を行う」としている。

　茨城県産パセリを巡っては、検査で規制値を超える放射性物質が検出されたため、政府が３月２３日に出荷停止を指示し、４月１７日に解除していた。【畠山哲郎】