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6億円強奪:高級外車で逃走か、車体番号削る 隠蔽工作か

 東京都立川市の警備会社「日月警備保障」立川営業所から約6億円が奪われた事件で、警視庁立川署捜査本部が茨城県内で押収した車は渡辺豊容疑者(41)=強盗傷害容疑などで逮捕=が普段から使っていた高級外車とみられることが捜査関係者への取材で分かった。

 車はナンバーがなく、車体番号も削られていた。渡辺容疑者には修理工の経験があることも分かり、捜査本部は渡辺容疑者が逃走に使った後、隠蔽(いんぺい)工作をしたとみている。

 捜査関係者によると、車は同県つくば市の常磐自動車道・谷田部インターチェンジ(IC)付近の空き地で見つかった。車種が渡辺容疑者の車と同じうえ、タイヤの特徴も高速道路などの防犯カメラに映っていた逃走車両と酷似しており、捜査本部は同一の可能性が高いと判断した。車内に現金や凶器は残っていなかった。

 捜査本部は、渡辺容疑者と植木秀明容疑者(31)が事件後、谷田部ICで高速道から降りた後、空き地付近で暴力団関係者を含む10人前後のグループと合流して現金を他の車に移したとみている。この際、修理工の経験がある渡辺容疑者が車体番号を削り、不正に付け替えたナンバーも捨てたとみられる。

 渡辺容疑者の元妻(32)によると、渡辺容疑者は1月から事件に使われたとみられるシルバーの高級外車に乗り始めた。元妻が「この車はどうしたの」と尋ねると、渡辺容疑者は「いや、別にちょっと」とはぐらかし、入手方法を明かさなかったという。【山本太一、内橋寿明、小泉大士】

毎日新聞 2011年6月5日 2時30分

 

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