2011年4月7日 20時32分 更新:4月7日 20時46分
ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、7日に東京都内で開いた11年2月中間連結決算の会見で、「関東や東北で節電は必要だが、自粛の程度がひどすぎる。日本人の悪い癖だ」と述べ、節電が行き過ぎていると指摘した。
柳井会長は会見で、「街中も駅も真っ暗。自主規制をしすぎると経済に深刻な影響を与える」と指摘したうえで、「関東や東北以外の地域で節電しても意味がない」と述べた。大阪・道頓堀で名物のグリコの看板が一時消灯されるなど、東日本以外でも広まった自粛ムードを懸念したとみられる。
同社はまた、11年8月期連結業績予想について、売上高を今年1月発表の従来予想比100億円減の8360億円に下方修正した。うち、震災による減収分は約30億円。震災後、ユニクロの店舗は一時全国で約160店舗が営業休止したが、現在11店舗を除いて営業再開したという。一方、経費削減などで最終利益は90億増の600億円を見込んでいる。11年2月中間連結決算は、売上高が前年同期比2.9%減の4573億円、最終利益は24.7%減の416億円で減収減益だった。【谷多由】