警察庁:日本、取り調べの比重大 可視化研究会が中間報告

2011年4月7日 11時45分

 取り調べの可視化に向けた捜査手法の見直しを検討している警察庁の研究会は7日、中間報告をまとめた。九つの国と地域の捜査制度を調査した結果を盛り込み、「日本では諸外国より取り調べの比重が大きい」と指摘。米国とドイツ以外は、録音・録画を義務付けるか、録音・録画の無い供述調書より、有る供述調書に優位性を認める制度を確立していると報告した。

 調査したのは米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、韓国の7カ国と台湾、香港の2地域。

 各国の取り調べの実態について、「逮捕後1、2回のみで、1回の平均は30分程度」(英国)などの例を挙げ、「諸外国では日本のように取り調べに真相解明の機能が期待されていない」と結論付けた。

 また、被告人が有罪を認めたり、共犯者の捜査に協力した場合に量刑を軽減する「司法取引」は、韓国を除く八つの国・地域が導入。捜査員が身分を隠す潜入捜査は韓国と台湾以外の七つの国・地域が採用し、有罪確定者などからDNAを強制的に採取する制度は、イタリア以外で導入されていた。研究会は、12年2月ごろをめどに最終報告をまとめる方針。【鮎川耕史】

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