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'11/6/5

25%削減目標を削除 温暖化対策法、震災理由に

 2020年に温室効果ガスの排出量を1990年比で25%削減する目標を盛り込んだ地球温暖化対策基本法案について、民主党の小沢鋭仁前環境相らが、この目標を削除した「修正試案」をまとめ、法案撤回を求めている自民党に示していたことが5日、明らかになった。原発の停止など東日本大震災を理由にしている。

 温暖化対策税の導入時期の明記をやめ、排出量取引の導入も見合わせるなど大幅に後退。25%目標の堅持を明言した菅直人首相の国会答弁を否定する内容で、環境保護団体など各方面からの批判が出るのは確実。

 法案は、小沢氏が委員長の衆院環境委員会で審議中で、国際公約にもなっている25%目標を削除してでも可決を優先させるのが狙いとみられる。削減目標を支持する公明党や社民党の反発も予想され、今後、内外で大きな議論を呼びそうだ。

 試案は、大震災が日本の「排出量に与える影響についての定量的な見通しを得るには、一定の期間を要する」として、審議中の法案から25%削減目標を削除。20年の目標は、法律成立後に策定する温暖化対策の「基本計画において定めるものとする」とした。

 産業界に抵抗の強い国内排出量取引制度については「法律成立後1年以内を目途に成案を得る」とした条項を削除し、産業に対する負担や雇用への影響などを見極めた上で「慎重に検討を行う」とした。

 本年度中に「実施に向けた成案を得るよう、検討を行う」としていた地球温暖化対策のための税についても、導入年度の明記をやめ、単に「必要な措置を講ずる」とするにとどめた。

 関係者によると、試案提示は衆院本会議で菅内閣不信任決議案が否決された今月2日より前だという。

 25%削減目標は鳩山由紀夫前首相が就任直後に国連演説で表明。「すべての主要国が意欲的な削減目標について合意したと認められる場合」などの条件付きながら、地球温暖化対策基本法案の中にも明記された。




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