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茶葉の放射性物質検査で荒茶も対象に、「非常に厳しい」と県内生産者/神奈川

2011年6月3日

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 政府は2日、お茶の葉に含まれる放射性物質について、加工段階の「荒茶」も検査対象とし、食品衛生法の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を上回った場合は、出荷を制限すると発表した。


 政府の決定は、県にも動揺を与えた。担当者は「県内産の茶葉の大半が出荷できなくなる」と苦渋の表情。出荷再開を期した二番茶の検査を約2週間後に控えていただけに、茶業関係者への影響が深刻さを増す事態を懸念する。

 県によると、一番茶(生茶葉)の検査で放射性セシウムの値が100ベクレルを下回ったのは、県内16市町村のうち秦野市(92ベクレル)と大井町(64ベクレル)だけ。2市町の生産量は全体(約710トン)の約15%にとどまっており、今シーズンの出荷は「全滅の恐れもある」と指摘する。

 県は一方で「国が示したのは食の安全を確保する上で必要な基準。これを踏まえて出荷制限するのは風評ではない」と指摘。県内で今年摘み取られたすべての茶葉はすでに出荷が止められており、県は「現在市販されている茶葉は問題なく飲める」とし、生産者には「国や東京電力に対する確実な補償を求めていく」としている。

 また、生産者が持ち込んだ荒茶の仕上げ加工を行っていた県農協茶業センター(山北町)は2日、作業を中止した。佐藤美己専務は「もうお手上げだ。荒茶で500ベクレルなら、みんな超えてしまう」と話す。「消費者の立場に立てば仕方ないが、生産者に落ち度はない。本当にかわいそうだ」と憤った。

 生茶葉では280ベクレルと基準値を下回った山北町谷ケの男性農家(71)は一番茶の荒茶加工を終え、茶業センターに出荷済み。「非常に厳しい。もっと早く基準を決めてくれていたら」と国の対応遅れを批判した。


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