松井、先発野手で１人ノーヒット

　３試合ぶりに登場した５５番の影は薄かった。先発野手の中で１人だけ「Ｈ」ランプがともらず、相性のいいフェンウェイパークでもバットは湿りがちだった。１回１死一、三塁。敵地のファンは、ヤンキースに在籍したかつての天敵をブーイングで迎えた。「追い込まれるより（いいから）、打ちにいった。併殺にならなくて良かった」。緩い三遊間へのゴロで必死に走り、併殺崩れで先制点を挙げるのがやっとだった。

　この日は「右腰が早く開くクセが出ている」というペリー打撃コーチの提案で早出特打も敢行した。しかし、この日は５打数無安打、ここ３試合で今季ワーストの１６打席連続無安打と出口は見えない。松井は「仕方ない。結果は結果。明日につながればいい。（試合に）出ればだけどね」と自虐的に笑うしかなかった。　（穐村賢）