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震災、アサリにもストレス 東邦大調査、殻の模様に異変

2011年6月5日5時47分

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写真:殻の途中で帯状に模様が変わったアサリ=大越健嗣・東邦大教授提供拡大殻の途中で帯状に模様が変わったアサリ=大越健嗣・東邦大教授提供

写真:殻の途中で帯状に色や模様が変わったアサリ=大越健嗣・東邦大教授提供拡大殻の途中で帯状に色や模様が変わったアサリ=大越健嗣・東邦大教授提供

写真:帯状の変化がみられない通常のアサリ=大越健嗣・東邦大教授提供拡大帯状の変化がみられない通常のアサリ=大越健嗣・東邦大教授提供

 福島県の沿岸で、二枚貝のアサリの模様に東日本大震災の影響とみられる異変が起きていることが、東邦大学の大越健嗣教授らの調査で分かった。9割の個体で殻の途中に溝ができ、それを境に色や模様が変わっていた。津波で環境が激変したことによるストレスが主因とみられるという。

 大越教授らは5月下旬、アサリの産地として知られる福島県相馬市の松川浦とその周辺の河口で生息密度などを調べた。この調査で採取したアサリ216個体のうち、約9割にあたる192個体で、貝殻の模様の一部が帯状に変わっていた。同じ松川浦で2009年6月に行った調査では、貝殻に帯状の変化がみられた個体は1割以下だった。

 アサリの殻には様々な色や模様があり、遺伝と生息環境の両方の要因に左右される。また、通常の海域でも、ストレスが加わると模様に変化が起きる場合がある。

 台風による大波で転がされたり、冬に海水温が大きく下がったりすると、貝殻の途中に「障害輪」という溝ができて、そこから先にできた模様が変わることがある。外国産のアサリを、環境の違う日本の海に移して育てても、同じ現象が起こることが多い。

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