記事入力 : 2011/06/01 11:30:49
韓国独自の技術による宇宙ロケット開発へ(中)
教育科学技術部は「75トン級エンジン1基を装着したロケットを、18年までに全羅南道高興の宇宙センターから試験発射する予定だ」と発表した。21年に完成品が最終的に打ち上げられる前に、この中核エンジンを利用した2段ロケットを試験的に打ち上げるということだ。
独自の技術で衛星とロケットの開発、打ち上げに成功した国の集まり「スペースクラブ」にはロシア、米国、フランス、日本、中国、英国、インド、イスラエル、イランの9カ国が名を連ねている。韓国がスペースクラブに仲間入りする10番目の国となれば、世界市場で韓国ブランドの価値を高める大きな効果をもたらすと見込まれる。科学研究や気象観測はもちろん、衛星による国防目的の監視も可能になる。
産業にも高い波及効果をもたらす。宇宙技術は機械、電気、エレクトロニクス、化学工業、新素材など、科学技術のほぼ全ての分野が関係する総合的な技術だ。そのため韓国型発射体の開発で得られた先端技術は、航空や造船、自動車、IT(情報技術)などあらゆる産業にとってプラスとなる。
■開発組織を独立、企業の積極的な参加も
韓国型発射体を開発する主体は、これまでの航宇研から今後は産学研が共同で参加する「開放型事業団」に変更される。これについて教育科学技術部は「羅老号の開発は航宇研が独占的に推進したため、国内の専門家の能力を結集できなかったという指摘を受けたからだ」と説明している。つまり羅老号の失敗は、航宇研の閉鎖性に起因していたというわけだ。
これを受けて企業も、事業初期から試験発射施設の建設や関連部品の開発などに参加することになる。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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