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被災3カ月、水道復旧早く 住民が町に嘆願書 南三陸町

佐藤町長に水道の早期復旧を要望する被災者たち=3日午前、南三陸町の仮設庁舎

 宮城県南三陸町の南三陸ホテル観洋に避難する被災者約600人の代表が3日、水道の早期復旧を求める1085人分の署名を佐藤仁町長に提出し、「高齢者や乳幼児の健康や衛生面で不安が高まっている」と訴えた。
 津波で浄水場が壊滅的な被害を受けた同町では、水道の復旧率が約2%にとどまっている。津波で浸水したため水道水の塩分濃度が高く、国の基準値をクリアできていないためだ。飲料水はペットボトルで支給されるが、洗濯や風呂に使う生活用水は不十分。被災者は川で洗濯したり、登米市のコインランドリーで洗濯したりしている。
 約600人が2次避難するホテル観洋でもトイレ用水が確保できず、屋外に設置された仮設トイレを使っている。阿部憲子女将は「夜のトイレを我慢する高齢者もいる。このままでは町が見限られてしまうのではないか」と危機感を募らせる。
 嘆願書を提出した観洋避難所自治会の渡辺重一会長は「被災して3カ月。水道が使えない不便さをまだ強いるのか。水が無ければ復興に向けて頑張れない」と話す。
 佐藤町長は「水道の復旧には大変、苦戦している。全町への通水には、津波で壊れた橋の架け替えなどを待たなければならず、今、しばらく我慢してほしい」と理解を求めている。


2011年06月04日土曜日


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