復帰に向けてトレーニングする吉村=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木本邦彦撮影)
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名古屋グランパスは5日間の休養期間を終えて4日に練習を再開する。右膝故障中のMF吉村圭司(31)は3日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターでリハビリを約2時間行い、過密日程となる今月後半の試合復帰をにらんだ。
戦列復帰に向けて、吉村がペースを上げた。6月に入ってランニングだけでなく、ボールを使った練習メニューを取り入れ、汗まみれになって動いた。
「まだ痛みがあるけどスタッフと相談しながら、部分的にでも一緒に練習できたらいいと思っている」
孤独なトレーニングから解放され、4日から再開するチーム練習の輪に加わることを楽しみにしている。
4月27日の練習中に、シュートが右膝に当たった。直後は、軽い負傷と感じていたが「当たりどころが悪かった」と吉村は言う。半月板損傷に加え、骨と骨が衝突して出血する右脛骨(けいこつ)骨挫傷も判明し、全治5週間と診断された。
焦りはないが、試合に参加できないもどかしさはあった。主力の相次ぐ故障で、アジア・チャンピオンズリーグは16強で敗退し、J1でも低調。5月29日の福岡戦(豊田ス)でようやく2勝目を挙げたが、7戦全敗の相手に2度追いつかれる不安定な試合運びだった。「勝てない時は、リードしても、安心してしまったり、いろいろ考えすぎてしまうかもしれない」と心理的に難しいチーム状態を気に掛けていた。
ケネディ、ダニルソンら故障者も順に戻り、吉村も復帰間近。経験豊富なボランチは、6月の厳しいスケジュールを頭に入れている。11日の磐田戦(ヤマハ)から25日の浦和戦(豊田ス)まで、15日間で5試合。「1人でも多くの選手が必要になるからね」と縁の下の力持ちとなる日のために、急いでいる。 (木本邦彦)
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