過去放送記録

第参回 5月26日(木) クロちゃん(安田大サーカス) × 保育業界

※6月3日(金)午前0時45分〜の再放送は、別番組放送のため休止です。

改めて再放送する予定ですが、日時は決まり次第お知らせいたします。

「NHKオンデマンド」で配信中(6月9日まで)

第参回 クロちゃん(安田大サーカス)

お笑い芸人としてデビューする前は短大で社会福祉を学び、「保育士」を志していた安田大サーカスのクロちゃん。無類の子ども好きを自認するクロちゃんが、民間保育園を運営する業界最大手に入社。核家族化や不況による働き手の増加で増え続ける待機児童問題に、きめ細かなサービスを武器に立ち向かう企業だ。
保育園の先生として7日間を過ごすことになったクロちゃん。子どもたちから大歓迎を受けるが、待ち受けていたのは保育のプロによる厳しい指摘、そして追い打ちをかけるように東日本大震災が起こった。非常時に突きつけられる「働くことの意味」。憧れていた保育士の仕事の現実に直面する中、自信を失いかけたクロちゃん。そこに救いの手はあったのか?震災をはさみ、子どもたちの命とガチンコで向き合った7日間の壮絶ドキュメント。

ゲスト:恵俊彰、滝川綾、宋文洲、汐見稔幸、山口洋

収録後のコメント

収録後のコメント 収録後のコメント
クロちゃん

クロちゃん

子供と仲良くなれば、保育園の先生は出来るのかなと思ってたんですけれど、やってみると全然違って、先生同士のチームワークがあったり、そのために自分が勉強しないとついていけなかったり、いろいろ勉強していくのが辛かったですね。
いつもトリオでやっていると、僕何も出来なくても大丈夫なんですよね。団長やHIROくんができるので。でも今回は自分が出来ないと、「クロちゃん先生」って名前はもらっているけれど「保育園の先生」ではないんです。今までだったら出来なくてもいいや!っていう気持ちでやっていたけれど、それじゃあ保育園の先生に本当になれていない、と思って、途中投げ出そうかと思ったときが実はありました。最後まで一生懸命やってみてそれで自分がどう思えるか、やってみて最終的に僕、辛いだったら辛いでよかったと思うんですよ。『保育園の先生はみんな楽しそうだけど僕は辛かった』で結論出したと思うんですけど、やってみて最後本当に自分を初めて追い込んでみて、最終的にもっと勉強したいなと思いました。

恵俊彰

恵俊彰

いや〜よかったですね。クロちゃんがいい先生になって。人を育てるっていうのは本当に大変なことだと思うんですけれど、クロちゃんみたいな思いのある人を暖かく見守ってくれる先生たちがいるんだなっていうことがとても印象的でした。クロちゃんがいろいろ悩み苦しむのはすごくわかるんですけれども、そこで先生が「輪の中に入れなかったら自分のせいだ」って言ったのが本当に印象的で、すばらしいなぁと思いました。

滝川綾

滝川綾

クロちゃんのVTRを見ていて自分の実習を思い出し涙が出てしまいました。本当に私も辛いことが7割で子供の笑顔だとか最終日の先生からの温かいお言葉で喜びが3割みたいな感じだったんです。その3割に本当に7割の辛い分が吹き飛ぶような素晴らしい瞬間が待っているっていうのも思い出しました。子供たちの人生の大人になっていく過程の本当に大事な幹になる部分に関われるという素晴らしい職業だと思います。だからこそ、松本先生の厳しいお言葉や高久主任の熱いお言葉だったり、本当に愛のある素晴らしい先生方だなぁ〜と思って見ていました。今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました。

宋文州(経済評論家)

宋文洲(経済評論家)

日本の女性は非常に先進国の中でも活躍していないと思うんです。
優秀な女性がいっぱいいて、活躍できない最大の理由のひとつはこういう保育施設が足りないんですよね。絶対数として。
僕は今回楽しみにしていたんです。クロちゃんを通じてではありますけれども、こういう仕事が大好きな人がいっぱいいるんですね。新入社員が二百何十人入社されたでしょう?非常に熱意を持っている若者がいるんですよね。このニーズをちゃんとマッチングさせる企業、僕はすごくいい企業だと思うんです。
さらに、クロちゃんのあの奮闘ぶり見て、保育士になりたいっていうあのキャラ、じ〜んときましたね。やっぱり子供が好きなんだね。

汐見稔幸(東京大学名誉教授 教育学者)

汐見稔幸(東京大学名誉教授 教育学者)

保育という仕事は一見、子どもと遊んでいればいいだろう、という人が多いんですけれども実はそうじゃない。相当専門性の高い仕事なんです。子どもが安全であるための細かな配慮から始まって遊びに誘う環境をうまくつくることなど隠れた専門性がいるんです。記録をとるのも相当専門性がいります。
学校の先生は何点っていう評点で子どもの育ち具合がわかるんですけども、保育園で子供がちゃんと育っているかを見分けるのは非常に難しい。でもその眼力は必要で、学校よりある意味難しい教育機関なんですね。
それにずっと勉強し続けなければいけない仕事なんですよ。どんどん社会が変わってますでしょ。発達に課題を抱えた子も増えている。親御さんの支援も要請されている。そういうことについても勉強して保育を構想しないといけないわけです。