松山市の裏金疑惑の報道をめぐって、市議会が新聞社に要請した参考人招致の続報です。
愛媛新聞社が「取材源の秘匿を脅かす」として出席を拒否したことを受け、招致は見送られる見通しとなりました。
松山市議会はきょう、議会運営委員会を開き、参考人招致について愛媛新聞社から正式に「欠席する」との回答があったことが報告されました。
欠席理由について愛媛新聞社は「報道関係者の最も重要な職業倫理である取材源の秘匿を脅かし、国民の知る権利の侵害につながりかねない」と説明しています。
ことの発端は先月25日の特別委員会。
松山市の裏金疑惑について徹底した調査を求める議員と市側を擁護する議員の間で激しいやりとりが繰り広げられました。
野志市政に対し与党的立場を取る「松山維新の会」や「公明」などの議員が、裏金疑惑を報道した愛媛新聞社からの参考人招致を決めたのです。
きょうの報告を受け特別委員会の宇野浩委員長は「これ以上、我々が踏み込んだことをすると、今度は本当に報道の自由を脅かすことになりかねないので、そういうことにならないのではないか」と話し招致を断念する考えを示しました。
特別委員会では今月13日の会合で愛媛新聞社からの招致見送りを決める見通しです。