八百長問題:谷川親方除く22人が引退・退職届提出

2011年4月5日 20時22分 更新:4月5日 21時39分

涙をぬぐいながら準備した書面を読み上げる谷川親方=東京都墨田区の八角部屋で2011年4月5日午後4時過ぎ、飯山太郎撮影
涙をぬぐいながら準備した書面を読み上げる谷川親方=東京都墨田区の八角部屋で2011年4月5日午後4時過ぎ、飯山太郎撮影

 大相撲の八百長問題で、日本相撲協会に関与を認定された23人のうち、退職勧告を受けた谷川親方(37)=元小結・海鵬=を除く22人が、5日までに協会へ引退・退職届を提出し、受理された。引退勧告を受けた19力士は全員が引退届を提出。関与を認めて出場停止2年の処分を受けた3人も引退・退職届を出した。谷川親方以外には退職金が全額支給される。協会は6日に東京・両国国技館で理事会を開き、谷川親方の解雇処分を検討する。

 提出期限の5日、午前中から力士や部屋関係者が引退届を持って国技館を訪れた。体重260キロ超の日本人最重量関取として人気を博した元幕内の三段目・山本山(26)ら尾上部屋の3人は、師匠の尾上親方(元小結・浜ノ嶋)が運転する車で訪れた。山本山は「処分には納得しておらず悔しいが、協会には世話になった。感謝している」とした上で、今後の身の振り方について「まだ自分の中で状況がのみこめない。急に『お相撲さんじゃない』と言われてもピンとこない」と目に涙をためながら話した。

 谷川親方は同日午後、所属する八角部屋(東京都墨田区)で会見し、準備した書面を読み上げて改めて関与を否定。「退職届を出すことは(八百長を)認めたことになる。自らの気持ちに背いてまで従うわけにいかない」と述べた。法的手段を取るかは「気持ちの整理がついていないので、これから考える」とした。

 協会は6日の理事会で、無期限中止中の本場所の再開についても検討する。5月の夏場所は通常開催ではなく、7月の名古屋場所の番付編成のための技量審査にとどめる案が有力になっている。【飯山太郎、藤野智成】

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