福島第1原発:韓国政府が憂慮の念 汚染水放出

2011年4月6日 21時0分 更新:4月7日 0時7分

 【北京・成沢健一、ソウル西脇真一】東京電力が福島第1原発から低レベルの放射能汚染水を海に放出したことについて、韓国政府は6日、日本政府に対し、正式に憂慮の念を伝えた。李明博(イ・ミョンバク)大統領は6日、「国民感情を勘案し、(汚染の有無を)精密に調査し結果を迅速に知らせる」と述べ、関係機関によるチームを発足させる。中国政府は6日夕時点で公式の反応を示していないが、中国メディアは批判的に報じており影響を懸念する見方が強まっている。

 韓国の憂慮の念の伝達は聯合ニュースが6日、報じた。

 一方、6日付の中国の時事情報紙「環球時報」は汚染水処理に際して周辺国の同意を求めるべきだとする社説を掲載した。社説は、韓国や北朝鮮、中国、ロシアなどの専門家が加わらず、国際会議も開かれないまま日本が一方的に汚染水の放出を決めたことは透明性に欠けると批判。「日本国土内で処理することを基本原則とし、国際社会が『やむを得ない』と認めるまでは海に流すべきでない」と指摘した。

 同日付の北京紙「新京報」は、「国際法違反の指摘も」との見出しで韓国外交通商省の反応などを伝えた。2号機から海中に流出している高レベル汚染水の防止策もイラストを使い詳しく紹介、関心の高さをうかがわせた。

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