大相撲:5月の本場所再開断念 「技量審査」無料公開

2011年4月6日 16時26分 更新:4月6日 20時18分

会見で「5月技量審査場所」を行うと発表する日本相撲協会の放駒理事長=東京都墨田区の両国国技館で2011年4月6日、尾籠章裕撮影
会見で「5月技量審査場所」を行うと発表する日本相撲協会の放駒理事長=東京都墨田区の両国国技館で2011年4月6日、尾籠章裕撮影

 日本相撲協会は6日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、八百長問題で無期限中止となっている本場所を5月の夏場所で再開することを断念し「技量審査場所」を実施すると決めた。7月の名古屋場所での再開に向けた番付編成の場という位置付けで、一般に無料公開する。本場所中止は、旧両国国技館の修理が間に合わなかった1946年夏場所、今年3月の春場所に続いて3度目で、2場所連続は史上初めて。

 放駒理事長(元大関・魁傑)は、八百長問題の調査が終了しておらず、再発防止策もまとまっていないことを中止の理由に挙げ「本場所開催を断念せざるを得ないという結論に達した。二度とこういう問題が起きないよう深く反省し、一日も早い本場所の再開を目指して、しっかり取り組んでいく」と述べた。

 技量審査は、当初夏場所を予定していた5月8日から15日間、両国国技館で実施し、無料公開する。天皇賜杯の授与など外部表彰や、懸賞は辞退。土俵入りや仕切り時間などは通常通りで、結果は正式記録として扱う。興行ではなく協会内部の審査の場とするため、非公開も検討したが「相撲を見たいと言う方がおられるなら、いらしてくださいという考え方」と放駒理事長は説明した。

 東日本大震災に配慮し、館内の照明をできる限り抑えるなど節電に努める。募金箱を置くなどして義援金を呼び掛け、被災者の招待も検討する。

 ◇谷川親方を解雇処分

 このほか理事会では八百長問題で処分を受けた23人のうち唯一処分に従わず、退職届を出さなかった谷川親方(元小結・海鵬)の解雇処分を決めた。他の22人は引退・退職届を提出しており、23人全員が事実上の角界追放となった。処分された力士の断髪式に両国国技館を貸し出すことは了承した。

 無気力相撲を取り締まる監察委員会は、7人から11人に増員。弟子の八百長関与で降格した陸奥親方(元大関・霧島)に代わり、広報部長の二所ノ関親方(元関脇・金剛)が委員長を兼務する。【藤野智成】

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