茨城県沖水産物:7漁協がすべての漁を自粛 風評被害懸念

2011年4月6日 11時38分

 北茨城市沖で採取したコウナゴから暫定規制値を上回る放射性セシウムが検出され、茨城県内の関係漁協がコウナゴの出荷自粛を決めた問題で、茨城沿海地区漁業協同組合連合会(水戸市)に加盟する11漁協中7漁協が6日、すべての漁を取りやめた。コウナゴ以外についても風評被害が懸念されるためで、当面は出漁しないという。

 7漁協中3漁協は「放射能汚染による風評被害も影響している」と回答した。県漁政課には「茨城産というだけで、魚の価格が大幅に下がり、コスト割れを起こしてしまっている」などの相談が漁業者から寄せられているという。

 一方、残る4漁協はコウナゴ以外の漁に出て、巻き網漁船操業のヒラメ漁などを実施したという。このうち、はさき漁協(神栖市)の担当者は「ヒラメからは放射性物質は検出されておらず、漁はできると判断した」と話した。

 同県内の漁を巡っては、北茨城市で取れたコウナゴから4日、国の暫定規制値1キロ当たり500ベクレルを上回る、526ベクレルの放射性セシウムを検出。

 同連合会は5日の対策本部会議でコウナゴの出荷自粛を決める一方、その他の漁については各漁協に判断を委ねていた。【大久保陽一】

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