勤務する県立高知ろう学校の寄宿舎の女子浴室に盗撮目的で侵入したとして、建造物侵入罪に問われた高知市朝倉甲、元同校寄宿舎指導員、橋本健治被告(41)の判決が31日、高知地裁であった。大橋弘治裁判官は懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役1年)を言い渡した。
大橋裁判官は「生徒らの行動や寄宿舎内の構造を熟知している立場を利用した卑劣で悪質な犯行」と指摘。「盗撮行為が生徒らに与えた恐怖、不安感は軽視できない」と述べた。一方、事件発覚後、自ら名乗り出ていることや懲戒免職となるなど社会的制裁を受けているとの点を情状面に挙げた。
判決によると、橋本被告は今年3月10日午後5時半ごろ、盗撮目的で同校寄宿舎の女子浴室内に出入り口から侵入した。
橋本被告は昨年3月ごろから同校寄宿舎の女子浴室やトイレに侵入し、自分で作った筒などに小型カメラを隠し、今年3月に逮捕されるまでの間、少なくとも50回以上盗撮したとして、4月に県教委から懲戒免職処分を受けていた。【黄在龍】
毎日新聞 2011年6月1日 地方版