事件いすゞが検査逃れ? ディーゼルトラックが高濃度のNOx排出 同社「意図的ではない」と否定 2011.6.3 20:56

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いすゞが検査逃れ? ディーゼルトラックが高濃度のNOx排出 同社「意図的ではない」と否定 

2011.6.3 20:56

 いすゞ自動車のディーゼル4トントラック「フォワード」が、平成22年の排出ガス規制(ポスト新長期規制)に試験段階では適合しているとしていたにも関わらず、実際の走行状態ではNO●(=x)(窒素酸化物)が基準の3倍以上排出されていたことが3日、東京都環境科学研究所の調査で分かった。同社は同日、国土交通省にフォワード計886台のリコールを届け出た。

 都は「排出ガス低減性能を無効化させる機能を搭載していた」と判断した。こうした事例がみつかるのは初めてという。都は国交省に道路運送車両法違反の疑いで通報している。

 都環境局によると、トラックは時速60キロで200秒程度走行すると、車載コンピューターが自動的に作動し、基準を約3倍上回る360ppmの濃度のNO●(=x)を排出するという。これを「無効化機能」と指摘した。

 都は国に対し、排出ガス規制では明文化されていない「無効化機能」の禁止について規定を設けるように求めるとともに、都の環境確保条例の規定も見直していくという。

 これに対し、同社は「エンジン制御プログラムの影響で、低速状態での継続走行や急激な加速の際に、NO●(=x)の排出値が悪化する恐れがある」と説明。「検査逃れなど、意図的なものではないが、誠意を持って対応する」と話している。

 同社は都の指摘を受け、社内調査を実施した上で、5月25日以降、出荷を停止。販売済みの全車両について、プログラムを書き換え、エンジン本体の対策も検討するという。

 都によると、アメリカでは1998年、燃費向上のために無効化機能を搭載したとして、フォード社が大気浄化法違反などで総額780万ドルの賠償金などを支払った事例があるという。

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