山田式やまだしき

トレーニング理論として定評のある『山田式』の考案者、名桜学園陸上部総監督の山田 徳次郎氏をゲストに迎えトレーニングを科学的に分析して行きます。


 第1回 適正トレーニング

皆さんはじめまして、名桜学園陸上部監督の山田です。
私が長年研究を重ねてきたトレーニング理論について、お話をしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

まず第1回目は、私の考える適正トレーニングについてお話させていただきます。

いきなりですが、練習はたくさん行えば効果が出るかといえば・・・否!
無理な練習は疲労がたまり、故障の原因となります。
大事なのはバランスの良い適正なトレーニングです。
練習によって疲労の度合いは変わってきますが、通常1回の練習では5箇所以内のトレーニングが理想です。練習にストレッチを組みこむことで、疲労を和らげてくれます。

また、試合で自分の力を発揮するためには必ず疲労は取っておくこと!400を超える疲労は競技に影響を及ぼします。(疲労が600を越えると故障してしまいます)
特に予選を戦う大会では、予選でたまる疲労を考慮し本選に望むこと。

それでは実際にいくつか、トレーニングの例を挙げてみるので参考にすると効果が現われるでしょう。

 CASE 1 全体的なスピードに欠ける
●100mダッシュ(30本) 出だしのスピードと最後の追い込みのスピードを強化する。
●マラソン(フルマラソン) 途中でバテてるのを防ぐ。スピードを最後まで落とさない。
●階段のぼり(マンション) 筋力をつけ、1歩目の瞬発力を強化。
●スタート練習(10回) スタートのタイミングを練習する。
●ストレッチ 疲労を和らげ、効率の良い練習効果を得る。

 CASE 2 スタートの出だしで遅れてしまう
●100mダッシュ(10本) 出だしのスピードと最後の追い込みのスピードを強化する。
●100mダッシュ(30本) 出だしのスピードと最後の追い込みのスピードを強化する。
●階段のぼり(マンション) 筋力をつけ、1歩目の瞬発力を強化。
●スタート練習(10回) スタートのタイミングを練習する。
●スタート練習(50回) スタートのタイミングを練習する。
●ストレッチ 疲労を和らげ、効率の良い練習効果を得る。

 CASE 3 ゴール付近でスピードが出ない
●100mダッシュ(30本) 出だしのスピードと最後の追い込みのスピードを強化する。
●階段のぼり(サンシャイン) 筋力をつけ、1歩目の瞬発力を強化。
●タイヤ引き(1個) 筋力と体力ををつける。
●プール(アクアビクス) 効率よく筋力をアップさせる。
●ストレッチ 疲労を和らげ、効率の良い練習効果を得る。

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