2011年6月2日19時49分
自民、公明、たちあがれ日本の3党が提出した菅内閣への不信任案は大差で否決された。民主党から大量の造反を期待していた自民、公明両党などからは失望の声が上がる一方、東日本大震災の復旧がなかなか進まない中での提出に、ほかの野党からは両党への批判も出てきた。
否決直後の2日夕、記者会見に臨んだ自民党の谷垣禎一総裁は「残念ながら否決された」と悔しさをにじませた。菅直人首相の辞任表明には「事実上退陣を宣言した総理を相手に、いろいろなことをすることは出来ない。事後に責任を負わない総理の下では復旧復興も進まない。今回の件は菅政権の終わりの始まりだ」と強調した。
石破茂政調会長は、不信任案への賛成を公言していた民主党議員が直前になって欠席や反対にまわったことについて「要は議員でいることが大事だったということでしょう。そして不信任に賛成することは怖かった。やっぱりそういう度胸のある人がいなかった。それに尽きる」と皮肉った。
公明党の山口那津男代表も「『大山鳴動』という感じもある。ゆうべ言っていたことが翻るということもあった。まさに『暮令朝改』だ」と残念がった。首相の辞任意向についても「辞めることを宣言した総理が、今後のことを責任持って仕事ができるのか。これは極めて無責任な対応だ」と厳しく批判した。