豚バラ肉より安い韓牛ロース登場(下)

飼育数は増加、輸入牛肉に押され農家は困惑

 全国韓牛協会のチャン・ギソン局長は「韓牛の価格がこれほど大幅に落ち込んだのは、ここ10年間で初めてだ」と話す。韓牛は一般的に生後約30カ月で食肉処理されるが、3カ月ほど長く飼育しても品質に大差はない。出荷の先送りにより、6-8月に食肉処理される韓牛は前年(15万8000頭)比21.7%増の19万2000頭になる見通しだ。

韓牛の消費は減少、輸入牛肉は増加…韓牛農家は困惑

 消費が振るわないことも韓牛の値崩れの一因だ。農村経済研究院の関係者は「口蹄疫が小康状態に入ったにもかかわらず、3-4月の家庭の牛肉購入量は前年同期に比べ7.2%少ない1.29キロだった」と説明した。また、消費者調査の結果、6-8月の韓牛購買意欲は5月よりも10%低下すると見込まれている。

 これに対し、「オーストラリア清浄牛」など安全性を前面に出した輸入牛肉の消費は増えており、韓牛農家の苦悩は深まっている。1-4月の牛肉輸入量は前年比50.4%増の10万7000トンで、オーストラリア産が46%、米国産が40%、ニュージーランド産が13%を占めた。大型スーパーでも輸入牛肉の売り上げが前年比で30%以上増えている。

 韓牛協会のチャン・ギソン局長は「現在、国内で牝牛が30万頭ほど過剰な状態にある。このうち約10万頭を減らすことができれば、供給過剰がある程度解消されるだろう」と話している。

崔宝允(チェ・ボユン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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