茶葉の放射性物質 古い葉からか
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茶葉の放射性物質 古い葉からか

6月3日 4時32分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

各地で生産された生の茶葉から検出された放射性物質は、土壌からの吸収ではなく、古い葉の表面に付いた放射性物質が吸収され、新芽に移動したと推定されるという調査結果を、農林水産省がまとめました。

お茶の葉を巡っては、各地で生産された生の茶葉から、国の暫定基準値の1キログラム当たり500ベクレルを超える放射性セシウムが相次いで検出されています。このため農林水産省は、放射性物質がどのような経路で茶葉に含まれるのか明らかにしようと、関東地方の3か所の茶畑で茶葉や土壌を採取するなどして調査を行いました。その結果、今回調査した土壌では、1キログラムに含まれる放射性セシウムの濃度が、茶畑の畝の部分で260ベクレル以下、茶の木の根元で40ベクレル以下でした。農林水産省によりますと、一般に土壌から根を通じて放射性物質が吸収されると、濃度は多く見積もっても10分の1以下になるということで、このことから土壌から吸収されたとは考えにくいとしています。また、放射性物質は葉から吸収されて植物の中を移動するという研究結果があることなどから、農林水産省は、土壌からの吸収ではなく、古い葉の表面に付いた放射性物質が吸収され、新芽に移動したと推定しました。農林水産省では、今月下旬に収穫が始まる「二番茶」に、どの程度放射性物質が残留するのかチェックするとともに、古い茶葉をすべて刈り取ることで放射性物質を減らすことができないか、対策を検討するとしています。