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放射能汚染水、20日にも満杯 冷却水減らす判断も

2011年6月3日13時0分

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 東京電力は3日、福島第一原子力発電所にたまり続けている高濃度の放射能汚染水が5月末現在で計10万5100トンで、含まれる放射能量は72万テラベクレル(テラは1兆倍)と推定されることを明らかにした。今回の事故で大気中に放出した量を超える値。汚染水は20日にも外にあふれ出しかねないとしている。15日完成予定の汚染水処理施設で対応するが、間に合わなければ原子炉への注水量を減らす。

 東電が経済産業省原子力安全・保安院に提出した報告書によると、1〜4号機の原子炉建屋やタービン建屋、汚染水を移した集中廃棄物処理施設などの地下に5月末現在で計10万5100トンの汚染水がたまっている。72万テラベクレルは今回の事故で大気中に放出されたと推定されている37万〜63万テラベクレルを超える。チェルノブイリ原発事故で大気中に放出された520万テラベクレルの7分の1だ。

 福島第一原発では核燃料を冷やすために原子炉に水を入れ続けており、壊れた炉から漏れ出る汚染水は増え続ける見通しだ。東電は複数の仮定をもとに、建屋地下にある水が地表にあふれる時期を想定。最短で今月20日に水があふれることがわかったという。過去に海に漏れ出た高濃度の放射能汚染水は2回確認されており、4700テラベクレル(500トン)と、20テラベクレル(250トン)だった。

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