社会
上関原発の原子炉設置安全審査を停止
(山口県)
経済産業省の原子力安全・保安院は山口放送の取材に対して上関原発の原子炉設置許可申請に対する安全審査を停止していることを明らかにした。上関原発1号機の着工時期は2012年6月の予定だが計画の延期も避けられない情勢となっている。中国電力は2009年12月、原子力安全・保安院に上関原発1号機の原子炉の設置許可を申請した。保安院は翌年3月から地質学などの専門家による意見聴取会を開いたり現地調査をして安全審査を進めていた。しかし保安院の安全審査課は山口放送の取材に対して「東日本大震災による福島原発事故を受けて事故の収束や分析を最優先に行っている」と話し、上関原発の安全審査を停止していることを明らかにした。中国電力の計画では上関原発1号機の着工時期は2012年6月となっているが延期も避けられない見通しとなっている。こうした中、光市では議会に対して上関原発計画の中止を国や県に求める請願が行われた。請願を行ったのは自然エネルギー推進ネット・光の國弘秀人代表で光市議会の中本和行議長に請願書を手渡した。請願では福島第一原発の事故以降、市民に不安が広がっているとして国と県に計画の中止を要請することや光市長に対して電源立地地域対策交付金を受け取る意思を撤回することなど4項目を求めている。光市議会では議会の3つの会派から上関原発計画の見直しを求める意見書案が出されていて3日の議会運営委員会で請願とともに扱いを審議することにしてる。光市議会の他にも柳井市、平生町、田布施町、周防大島町と交付金を受け取る自治体の議会でも上関原発計画の見直しを求める意見書の審議が相次いでいる。[ 6/2 19:29 山口放送]