内閣不信任案を否決した民主党執行部は、採決を棄権した小沢元代表を除籍処分にする方向で検討に入りました。小沢元代表に近い議員らは早速、反発しています。
岡田幹事長が、すでに党員資格停止処分を受けている小沢元代表の造反は重いとして最も重い処分を科す考えであることに、党内分裂が早くも再燃しています。怒り心頭なのが鳩山前総理大臣です。鳩山氏は「小沢元代表を除籍処分にするなら、岡田幹事長の首を取らなければいけない」と周辺にぶちまけています。また、菅総理大臣と鳩山氏が合意した一定のめどがついた時の退陣をめぐっても、岡田幹事長との間でいざこざが起きています。鳩山氏は「震災の復興基本法案の成立や2次補正予算案の編成が終われば菅総理は辞めるべき」と主張しています。しかし、岡田幹事長は、合意文書に退陣については記されていないことから辞任は条件にはなっていないとして、鳩山氏は融和とは一転して怒りに火がついた形です。
鳩山前総理大臣:「人間、嘘をついてはいけません。私どもはお辞めになって頂きたいと、そのことでの確認事項としての要件を申し上げた。(菅総理は)それで結構だと。その後、執行部がまた嘘をつくようなことを平然と行うようなことであれば、また対応が変わってくる可能性はあります」
一方、自民党は、一時は可決できると思った不信任案が否決され、思惑が外れました。今後は菅総理に対し、約束だとして早期退陣を求めていく方針です。
自民党・谷垣総裁:「そして、まあ事実上、退陣を宣言した総理を相手にいろんなことをするということは、できないと私は思います」
2日の騒動は、民主党政権の延命を図っただけで、党内外にある課題はツケとしてたまっていく一方だといえます。