「トゥートゥー」
灰は、暇な所為か、そんな事を呟いていた。
「トゥトゥトゥー!!」
それを地味に大きくしていくと…
「五月蝿いわね…朝なの…?」
そう、言いながら博麗神社の巫女、博麗霊夢は現れる。
「ん?起きたのかよ…今、夜だぞ?」
灰は言うと…
「はぁ?どう見たって朝じゃない、何、嘘を吐いてるのよ…?」
霊夢は言う。
「……今日はエイプリルフールだからな。」
灰が答えると…
「エイプリルフール?何それ?」
霊夢は知らない言葉なので聞く。
「ん~それはな~外での行事だ。
まあ、簡単に言えば、今日だけ嘘を吐いても許される日…って事だ。」
灰は説明すると…
「そんな行事…閻魔様には怒られそうな行事ねぇ。」
霊夢は言う。
「ん?怒られなかったぞ、お前が起きる前に閻魔(映姫)にはやってきたぞ。」
灰は…エイプリルフールで映姫に嘘を吐いた時。
映姫は…「きょ、今日だけの…嘘は…許します。」
っとかそんなのを聞いたのを思い出したながら言う。
「…あんた、閻魔様と知り合いなの?」
霊夢は聞く。
「ああ、そうだが…それがどうした?」
「いや、あんたのような、神獣がそういうのに知り合いだとは
思っていなかったから…驚いただけよ。」
「酷いな…お前…」
灰はそんな事を言ってると…
「むぅ?ご主人、帰ってきてたのですか?」
亀、玄爺が灰の目の前に現れ、言う。
「あ、玄爺…久しぶりだな。」
灰は気づき、言う。
「大体…1000年くらいですかね?」
「まあ、な…」
灰と玄爺は話していると…
「ねえ、この亀、誰?」
霊夢は聞く。
「え?知らないの?博麗神社の亀、玄爺だ、空が飛べるぞ。」
「私は玄爺と申します、今代の博麗の巫女、博麗霊夢様。
ご主人の言う通り、空を飛べる事ができます。」
玄爺は霊夢に自己紹介をする。
「ふ~ん…宜しくね、玄爺。」
霊夢は言う。
「なあ、玄爺、ちょっと聞きたい事があるんだが…」
「はい、何でしょうご主人?」
灰の用件を玄爺は聞く。
「……ここ、博麗神社にさ…ずっと前から霊夢以外の霊力と魔力が感じるのは気のせいか?」
「…………霊力?」
灰が言う事に玄爺は聞く。
「何か、こう…馬鹿みたいな…」
玄爺の質問に灰は答えた…その時…
「博麗の神獣!!その力!貰いうける!」
いきなり女性の侍が現れ、灰に斬りかかるが…
「何だ、ハズレか?」
灰は言いながら女性を掴み、投げて埋めた。
「うわぁ…」
「ご主人、最低ですな。」
霊夢と玄爺は灰の対応にドン引きする。
酷い、只それだけの理由で…
「なんだよ…いきなり襲われたから正当防衛だろ?」
灰は主張するが…
「いやいやいや、あんたは過剰防衛よ…」
「そうですぞ、ご主人。」
霊夢と玄爺は言う。
「畜生、お前ら馬鹿だ…」
灰はそう言い、女性を掴み、埋まっているのを引っこ抜いた。
「うう…」
その女性は涙目だった。
「おい、大丈夫か?」
灰は確かにやりすぎたと心配し、聞く。
「て、敵に…大丈夫とか、言われても…」
女性は涙を流しながら言う。
「いや、お前を敵だとは思ってないし、むしろ…やりすぎたからさ…
その、治療ぐらいはしてやるよ…ライフアップβ」
灰は言い、女性の治療をする。
「う…」
「おい、お前は何で俺を襲った?」
灰は治療をしながら聞く。
「…その、博麗の力が、欲しかったから…」
女性は言うと…
「博麗の力ぁ?そんなもんねーよ…」
「え!?」
灰が言うと女性は驚く。
「大体、博麗の力って何だよ…?」
灰は聞くと…
「お…陰陽玉だ…」
女性は言う。
「陰陽玉なんて…適当に作ったから
性能がおかしいぞ?例えば餌なし、排泄物なしの猫だとか下らない事しかないぞ?」
灰は言うと…
「って、事は…わ、私のした事って…?」
「無駄だな、力を求めるって事は…」
女性は灰の言った事に驚き…
「…す、すまなかった…す、直ぐに帰る…」
女性は謝る。
「別に良いけど、それよりも名前は?」
灰は聞く。
「め、明羅…」
女性、明羅は言う。
「ふ~ん…明羅、お前は何故、力を求めるか知らないが…
見たところ…侍だから、刀の修行ぐらいは手伝おうか?」
灰は提案すると…
「ほ、本当か!?」
明羅は近寄って聞く。
「あ、ああ…それぐらいは容易い事だし…」
灰は言うと…
「そ、それなら宜しくお願いします!!」
明羅は頭を下げ、言う。
「あ~良いよ、じゃあ、修行は1ヶ月後からで…」
「は、はい!解りました!!」
そう言い、明羅は帰る。
「さて、寝るか。」
灰は見送った後、寝ようとすると…
「…………灰、さっきの奴と修行するのは…嘘よね?」
「本当だが…どうした?」
灰は霊夢の質問に答えると…
「この…私の気持ちを知らない…この馬鹿神獣がぁ!!」
霊夢は言いながら、灰を殴る。
「私はもう寝るわ!!お休み!!」
霊夢は言い、寝室へ移動した。
「俺、何かしたか…?」
灰は殴られた理由を知らないので、そう言い…
「さて、それよりも……魅魔、出て来い。」
灰はそう満月に向かって言う。
「おや…?やはり気づくんだねぇ…流石は灰だ。」
そう言い、三日月のような杖のような武器を持ち、翼が生えた緑髪の女性が空を降りて言う。
「……姿が変わったな、何だ?悪霊にでもなってきたのか?」
灰は聞く。
「まぁ、そんなところだね、それより相変わらずだね灰は。」
魅魔は言う。
「……ところで何で悪霊だ?」
灰は聞くが…
「悪霊になろうが人の勝手だよ…
それよりもさ、少し面白い事しないかい?」
魅魔はクスリと笑い、言う。
「……とりあえず、聞こう。」
「まあ、簡単だよ、灰の巫女…つまり、今代の博麗の巫女が…
私と灰を退治するって遊びさ…」
魅魔は灰に言う。
「……今のあいつは…絶対に俺とお前は倒せないから無理だ。」
灰は反論する。
「…そうだね、じゃあ、6ヵ月後くらいに私が異変をする。
それまで、今代の博麗の巫女を修行させれば…
私と同等に戦える可能性ができる。」
魅魔はそれに対し、答える。
「ふ~ん…お前にはデメリットしか無いだろ。」
灰は言うと…
「そりゃそうだねぇ…じゃあ、条件は2つ…
1つは私が弟子を持って、そいつを霊夢と戦わせる。
もう1つは…私とその弟子の願い事を叶える…
それで私とその弟子はメリットがある…
どうだい?この条件は?」
魅魔は条件を言うと…
「その条件、受け入れてお前の遊びとやら、付き合おう。」
灰はそれに応じる。
「ふふ、じゃあ、6ヶ月後だね…ああ、弟子が決まったら、あんたに会わせるよ。」
魅魔は言う。
「…そうか、それよりも一緒に酒でも飲むか?
最近、一緒に飲む奴はあまりいなくてな…」
「そうかい、じゃあ付き合うよ。」
そんな感じで灰と魅魔は酒を飲んでいた。
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