「ふんふ~ん…」
ここ、博麗神社の神獣(本人否定)の紅魔灰は暢気に掃除をしている。
「灰様、帰ってきてたのですか?」
そう、奇妙な空間から…
禍々しい黄色の翼、黄色い目、その目には明らかに狂気を示しているような召使いが現れる。
「お、狂夜か、何かしてたから呼んだのに来なかったんだろ?」
そう、夢幻世界の創造主、紅魔狂夜に灰は聞く。
「ええ、そうですね、申し訳ありません。
少々、風見幽香様と話し合いをしていたので…」
「話し合い?」
狂夜が来なかった理由に風見幽香の名前が聞こえたので灰は聞く。
「ええ、少し前に…幻月と夢月が幽香様と戦っていたのですよ。
原因は夢幻世界に不法侵入したと幻月と夢月は言ったので…
まあ、負けたのは幻月と夢月ですけど…」
狂夜は説明とその時の様子を言う。
「ふ~ん、幻月、夢月に勝つとか流石だな。
ってか、幻月達は泣いたのか?」
「ええ、とても大声で泣きましたよ…幻月が管理人になった
ばかりに来て、負けたのですから…」
狂夜は少し、呆れながら言う。
「そりゃ、泣くな、幻月は。」
灰はそう言って、話をしていると…
「む、そろそろ誰かが来ますね、では…私はこれで。」
「ああ、たまには連絡しろよ。」
「ええ。」
そんな会話をして、狂夜は消える。
そして…
「あの~…ここが博麗神社で宜しいですか?」
「ん?そうだが…一体、何の用事だ?」
灰が向くと…小さい金髪の女の子がいた。
その子供は灰がこの前、助けた女の子だった。
「…あの時の、か。」
「お、覚えてくれてたの…?」
女の子は嬉しそうに言う。
「まあ、な…人の姿は成るべく覚えるつもりだからな…って言っても印象的じゃなきゃ
俺は覚えられない…っというより覚える気がしない。」
灰はそう言うと…
「魔理沙…君は少し、遅く走ってくれないか?
僕は結構、遅く走るからな…」
そう、この前の青年が階段を上りながら現れる。
「あんたも…この前の…?」
灰は言うと…
「ああ、この前は自己紹介ができなかったね。
僕の名は森近霖之助、小さい女の子は霧雨魔理沙だよ、宜しく、博麗神社の神獣様。」
そう、霖之助は言い、お辞儀をする。
「おいおい、しないでくれよ、そんな事…
大体、神獣だとか言われるが実際、俺はそんな事してないぞ?」
灰は霖之助に対し、言う。
「それでも、僕は感謝したい、君が僕と魔理沙を助けなければ今頃、死んでいただろう。」
「……………」
灰は霖之助が言った事に少し黙る…
そんな時…
「その、あ、ありがとうございます…は、博麗神社の神獣様。」
魔理沙は純粋な目で灰にお礼を言う。
「………はぁ、気持ちだけは受け取ろう。」
灰はため息をし、言う。
「うん!!」
魔理沙はとても喜んだ表情で言う。
「…ところで、だ…上がってお茶でも飲むか?
今日は霊夢は(強制的に)修行中だし、今は誰もいないんだ。」
「霊夢?それはひょっとして博麗の巫女かい?」
霖之助は聞く。
「まあ、な…魔理沙と同じぐらいの年の奴でな…
才能はある癖に努力を嫌う…もう、駄目な奴に近くてな…
強制的に修行でもさせないと最強クラスの妖怪とは戦えないからな…」
霊夢は強い、子供の年にすれば十分に妖怪とやりあえる強さであろう。
だが、それは上級妖怪まで…紫、ルーミア、幽香などの最強クラスの妖怪を相手にするのは
はっきり言って無謀に近い。
霊夢の霊力などは俺に言わせれば…戦った事ないけど安部清明レベルだと思う。
しかも成長するのが早い、異常にも…
なので、頑張って10年やれば幽香にはギリギリ殺し合いができるかもしれない。
本当にギリギリだけど。
ルーミア、紫は本当に殺し合いは無理だと思うがな…
あいつら、化け物だもん。
あ、俺と狂夜は論外な…強さが狂ってるから…
弱点あるのにね…何で俺と戦ったう奴は勝てないんだが…
あ、話が逸れてしまった、すまない。
そんな事を思いつつ、灰は言う。
「上級妖怪が退治できる程度じゃ駄目なのかい?」
霖之助は聞く。
「駄目、だな…少なくとも俺の知っている巫女は最強クラスと戦えるぐらい強かったし。」
灰は答える。
「………ねぇ」
「ん?」
魔理沙が灰に聞こうとしたので灰は耳を傾ける。
「私も…それぐらい、強くなれるかな?」
魔理沙は聞く。
灰は…
正直言って無理だ、どんなに努力をしても必ず、突破できない事がある。
人間が頑張れば筋肉だけで100㌧の物質が持てるだとか
水中で100分間息しないで動き続けられるとか
人間は努力をすればできる可能性はあまり無いのだ。
精々、できるのは100mを10秒だとかその程度であろう。
俺は魔力とかもう、イカサマして100mが2秒だとかチート使ったけど。
だけど、ここは幻想郷だ、可能性はあるのだろう、人間を超えるのは無理だけど。
そう思い…
「強くなれるさ、信じれば…な。」
灰は言う。
「うん!!私、頑張って、それぐらい強くなったら…
お、お願いを…聞いてくれる?」
魔理沙は灰に言う。
「…ああ!!聞いてやるよ!!」
灰は笑顔で返した。
その時…
灰は蹴られる。
「うぼぁ!!」
灰はそう言い、地面に這い蹲った。
「か、灰…あんた、とても疲れるような修行をしておいて…
私を心配しないとは…いい身分ね。」
そこには博麗霊夢がいた。
「ん?あれが今代の博麗の巫女かい?」
霖之助は驚き、聞くと…
「あ、ああ……それよりも、霊夢…落ち着きたまえ。今、客人が…」
灰は答えながら霊夢に説得(笑)をするが…
「五月蝿い!!」
失敗し、霊夢が灰を殴ろうとすると…魔理沙が止めた。
「あの、暴力は…いけないよ?」
魔理沙は霊夢に言う。
「五月蝿いわね、こいつをどうしようが私の勝手でしょ?」
「だからって、殴るのは…それに、神獣様は心配してたと思うよ?」
「おい霊夢、俺がそう言われる所為で深い悲しみに包まれたんだが?
それに、信頼があるからこそ心配はしないのだが…
仮に心配しているのであるならば心の底で心配してる。」
「………………」
魔理沙と灰の言葉に霊夢は黙った。
そして…
「そ、そうだったなら!!そ、そう言いなさいよ!!もう!!
じゃ、じゃあ、私はご飯でも作っとくわ!!」
霊夢は言い、台所に向かった。
「…………なんで言わなきゃいけないんだ?」
灰は聞くと…
「きっと心配して欲しかったと思うよ?」
魔理沙は答える。
「はぁ…あいつ、子供みたいだな…って、あいつも子供か。
魔理沙、今日のご飯は一緒に食べるか?」
灰はため息をし、聞く。
「う、うん…」
魔理沙は頬を染め、言う。
「じゃあ、霖之助も喰うか?」
「お言葉に甘えて…」
そんな感じで灰は一日を過ごしましたとさ。
日常(笑)編 始
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