吸血鬼異変編
Stage3 灰ルート ~幼き破壊の吸血鬼 Young vampire destruction 後編~
「えいえいえい!!」
フランは弾幕を大量に放ち、多くのものを壊す。
「おいおい、お子様かぁ?」
灰は笑いながら避け、フランに向けて、炎の弾幕を放つ。
それをフランが避ける、始めて5分、ずっとそれを繰り返していた。
「む~!!全然当たらない!!」
フランはいじけるような表情で言う。
「だったら技を弾幕に纏って攻撃でもすりゃ良いだろ。」
灰は普通に戦いをもっと楽しむ為に言う。
「あ、そうだね…ありがと!お兄さん!!」
フランは戦っている相手にも関わらず、御礼をする。
「…良い子だな。」
灰はそれに感嘆し、言う。
「じゃあいくよ~!!」
フランはそう言い、炎の大剣を持った。
「(ぬ?普通の炎の剣じゃない?大剣だと?何か、嫌な予感がする。)」
灰はそう思い、避ける準備をする。
「ええい!!レーヴァテイン!!」
まさしくその名に相応しい炎の大剣が弾幕を纏い、襲い掛かる。
「やっぱりな…」
灰は予想が当たったのでそれを避ける。
「さて、ちょっとお返しだ、PKファイアーΩ」
灰は言い、激しい速度の炎の弾幕を放つ。
その炎の弾幕でレーヴァテインを破壊する。
「うわぁ!!」
フランはレーヴァテインを破壊され、驚く。
「さあ!!まだだろ!!まだまだこれからだろぉ!?」
灰は言う。
「う~……スターボウブレイク!!」
フランはそう言い、大量の破壊の弾幕を発射する。
「ククク……」
灰は少し笑いながら避ける。
灰はきゅうきょくキマイラ…その性が
今、フランドール・スカーレットによって引き出されている。
何故かは解らない、だが抑えられないこの感情。
フランドールが只の獲物にしか見えない。
親友の妹が只の…獲物。
親友の妹だから優しく接しようなどと甘えた感覚ではない。
只の…獲物という目でしか灰は見ていなかった。
「…おっと、ちょっと狂いそうに…」
灰はその性に気づき、少し抑える。
今の灰はきゅうきょくキマイラの体だが意識は灰。
なのできゅうきょくキマイラの性だろうがなんだろうが灰は防げる。
「お兄さん、今の笑い方…まるで昔の私みたい…」
フランは灰の笑いを見て言う。
「…そうかな?少なくとも昔のお前の狂気とは遥かに違うけどな。」
灰は言う。
「…何故知ってるの?」
フランは聞く。
「さあ?お前とは昔に会った事があるかもしれんぞ?」
灰は笑い…
「さて、そろそろ終わりにしようか…
生憎と知り合いがここに侵入しているんでね。」
灰は表情をさっきのような笑いを消し、真剣な表情で言う。
「……!!」
フランは驚き、直ぐに構える。
「一瞬だ、まあ、お前にとっては長い一瞬だろう…
まあ、それでも立てたら、ここから通るのを諦めよう。」
灰は力を溜める、これ以上でもない程に…
「かつての貴様は俺の本気に恐怖したが…今はその恐怖を克服できたかな?」
灰はそう言い…一瞬で滅ぼす、最強最狂最悪の技を放った。
「PK…………LOVEΩ。」
その言葉を唱えた時、全てを滅ぼす最狂のPSIを放った。
その威力はかつて、神鬼夜叉と戦った時の威力とは圧倒的に弱いものの。
フランにとっては十分だった。
「いやああああああああああああああ!!」
フランはそれを喰らい、悲鳴を言い、気絶をした。
「お、傷だらけではあるものの、平気だな、まあ、ちょっと治療するか。」
灰は少し、言い…フランドールを治療した。
数分後…
「う、うう…」
フランは起き上がる。
「お、大丈夫か怪我?」
灰はそれに気づき、言う。
「大丈夫だけど…聞きたい事あるけど、良い?」
フランは大丈夫だと答え、灰に言う。
「ん?聞きたい事?」
灰は言う。
「貴方、あの時の…お兄さんなの?」
フランは聞く。
「…かつてはな、今は紅魔灰、只の神獣扱いされた奴さ。」
灰は答える。
「…お兄さんが神獣?」
「可笑しいだろ、可笑しいに決まってる。」
灰は言う。
「…ううん、お兄さんは可笑しくないよ、少なくとも私にとっては…ね。」
「そりゃ何故だ?」
灰はフランに聞く。
「…だって、お兄さんが私の狂気を…無くしてくれたもん。
そのおかげで私は地下以外のお部屋に出れるし
パチェとかお姉さまと遊べるようになったから…」
フランはとても感謝の表情で言う。
「……そう、か。ところで、フランに聞きたいが…
首謀者はレミリアが暇つぶしで起こしたのは解るが…
他に理由があるはずだ、あんなに妖怪を呼んでるには理由があるはずだ。」
灰はフランに聞く。
「お兄さんの妹よ。」
「は?」
灰は驚く、咲夜もここに来たのかよ?しかも原因だと?っと。
「お姉さまはお兄さんの妹に大変頭を抱えてるの。
どうも始祖吸血鬼の子孫の所為か、とても力のバランスが取れないから
誰か、止めてほしいっという感じなの。
お兄さんの妹は気づいていないみたいだけど
力が暴走して危険なんだって…」
フランは説明をする。
「咲夜の能力は危険じゃないはず…何が危険なんだ?」
灰は聞く。
「……始祖吸血鬼の力、それが暴走すると咲夜…
化け物みたいに強くなるんだって…
お姉さまは何時も、お兄さんの妹の力の暴走を止めてる所為か
お姉さまの腕、毎日ボロボロだもん…
まだお兄さんの妹はまだ力が弱いってパチェが言ってた…
だけど…お兄さんの妹、ある日、急に可笑しくなったの、お姉さまが止められない程に…
それでも、お姉さま、止めようとするの…毎日、毎日…
このままじゃ、お姉さまが死んじゃう!!お姉さまを助けて!!」
フランは泣きながら言う。
「………ああ、やってやるよ…咲夜を止めるのを…!!」
灰は悲しい表情で言った。
いきなり急展開すぎる。
何やってんだ、おい?
簡単に言えば…異変の原因は咲夜の力による暴走。
咲夜は始祖吸血鬼の子孫で、しかも力が暴走する。
その始祖吸血鬼にした理由は…
まあ、吸血鬼のメイドですから化け物みたいに強いと思わせる為と
レミリアに絶対的な恩を持ってるようにしたいからですね…
他は、目とかが赤になったり青になったりなどですかねぇ?
後4話で吸血鬼異変の話は終了かも。
次回は咲夜登場。
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