夜紅（紅魔灰）が扉を開けると幾多の宝石みたいな翼を持った…吸血鬼がいた。

「ん…？貴方は誰？」

吸血鬼、フランドール・スカーレットが言う。

「さあ、な…今のお前の望みを叶える奴、とでも思えば良い。」

夜紅は言う。

「ふ～ん…望み、ね…じゃあ…外に出たい。」

「……む、それは今は難しいな…他の事は？」

夜紅はフランの望みは少しできないと判断した。

「…んじゃあ………ア　ソ　ボ　ウ　ヨ？」

そうフランは夜紅に襲い掛かる。

「おっと…！！」

夜紅は自前の銀のナイフで受け止める。

「アハハ、アハハハハハハハハ！！」

フランは狂気を含んだ笑いをする。

「おいおい…いきなり喧嘩は無いだろ…」

そう、夜紅は言いながら…

ナイフを投げる。

「フフフフフフフ…」

フランは笑いながらナイフを避けて…

「レーヴァテイン！！」

そう言い、炎の剣を出す。

原作のレーヴァテインのような大きさでは無いが…

そりゃそうだろう、この世界は幻想を信じる者は少ないのだから…

だが、破壊力はある。銀を手軽に斬るくらいは。

それを振り、夜紅の持ってるナイフは全て折れた。

「チィ！！」

夜紅はそう言い…木刀を取り出し…

「叢雲奥義！！橙！！」

木刀を振る。

木刀からは最初、剣閃が一つのみ見えなかったが次第に剣閃が増えていき…

フランを囲むようになる。

「ちょっと、卑怯だが…」

更に、夜紅は自分で作った手榴弾を投げる。

何作ってるの！？って言える。

「キャア！！」

フランは斬撃の傷と爆風を喰らい、叫ぶ。

「ちょっと…これ、ヤバイだろ…」

夜紅は焦っている。

下手すりゃ死ぬ。

そう思っていた。

「アハハ…！！お兄さん最高！！最高にハイって気分！！」

フランは言いながら姿を4人に増やす。

「ッ！！」

夜紅は驚き、刀を構える。

「「「「だから…少しは本気だそうかな？」」」」

そう言い…夜紅に攻撃をする。

一人は弾幕、もう一人は弓みたいなのを構え…

「スターボウブレイク。」

そう言い、強力な一撃を放ち

もう一人は笑いながら接近し、最後の一人は魔力を高め、魔法を使おうとする。

こりゃ無理がある…そう夜紅は思い、接近する一人を柔術で倒し、問答無用で斬り

強力な一撃を放ってきたもう一人に木刀が折れるのを覚悟してそれを打ち返す。

だが、問題は弾幕だ。

夜紅はRPGとかのゲームをやるがSTGなんてやった事は無い、っというよりも
目で見えるが体が反応しない…そんなレベルである。

大体、STGをやるのはマエリベリー、蓮子、叢雲達が好んでやる。

「おいぃ！？それを避けるのは無理があるぅぅぅ！！」

そう言い、近くの隠れられる所に隠れる…

「アハハハハハ！！」

魔力を高めたもう一人は確実にヤバイ。

そう思える。

「ったく、どうすりゃ突破できる…？」

夜紅は考える、答えを生むまで…

そして僅か1秒で判断した。

とてつもなくシンプルに

「弾幕撃つ奴は確保ぉぉぉぉぉ！！」

そう言い、弾幕を撃つフランに近づく。

それに驚き、弾幕を放つ…だが、弾幕で傷とかできても近づく。

「え！？」

魔力を高めているフランも驚き…

「喰らえぇぇぇ！！」

夜紅はそう言い、弾幕を放つフランを魔力を高めているフランに投げ飛ばす。

人として最低、つか、武器にしてるよ。

「うわあああああああ！！」

二人のフランはぶつかり、魔力を高めるほうのフランが消えた。

「ったく、手間が掛かる…」

そう言った時…夜紅の左腕が弾けた。

左腕は床に落ちる。

「ッ！！」

夜紅は痛みを感じるよりも驚いた。

何で弾けた。

「あれ…？耐えたの？凄い凄い！！」

フランは喜びを含んだ笑顔で言う。

「……………能力、か。」

「うん！！そうだよ！！ありとあらゆるものを壊す程度の能力！！」

そう、フランは笑顔で言う。

夜紅は少しずつ、フランドールの狂気は消えていると思ったが…

なんて能力だ、一番嫌な能力じゃねぇか…

そう思った夜紅であった。

しかも完全に狂気を無くすというよりも俺が貰わないといけないとか…

ふざけた頼みだぜ。

「あははははは！！じゃあ、そろそろ……本気モードね！！」

その時の顔は純粋な子供の遊びの目をしたフランだった。

「ああ、次から本番かよ…！？」

夜紅は片腕を失った状態で戦いを続行し…

そして悟った、今日が自分の最期だと。

だから、自分の出来る限りの事を尽くして戦おうと誓った。