幽香と鼠を連れてきて…宴会が始まり、数十分が経った…
天「よ~し!!これより射命丸天!!歌を歌う!!」
天狗A「うお~!!天ちゃん!!可愛いよ~!!」
天狗B「天ちゃん!俺の歌を聴いて~!!」
天狗C「あの、あなた達、人妻の天魔様に何を…」
そう言った瞬間、天狗Cは連れて行かれ…殴られた。
灰「…何じゃこりゃ…」
灰はそう言うと…
文「か~い~!!あんたもこっち来なさい!!鼠ちゃんも食べてるわよ!!」
灰「おいおい…勘弁してくれよ…文…」
灰は宴会に慣れていなかった…いや、正確に言うと人数があまりにも多すぎる。
灰の想像だと20人程度だけでやると思ったら1000人以上も集め、行ったのだ。
灰はその所為で何人もの酒に付き合い、飲んでいたのだ…
文「あんたの事情はどうでも良いの!!行くわよ!!」
灰「酷すぎるだろ…文。」
そう言い、灰と文は歩いた。
少し歩いた所で幽香がいた。
灰「よう、幽香。怪我は平気か?」
幽香「ええ、平気よ…それよりも…」
文「な、何よ?私を見て…」
文は灰の後ろに寄り、幽香にちょっと怯えながら見る。
幽香はそれを楽しそうに見て笑っている。
幽香「いや、昔の私に似てた事をしてたから…つい、ね。」
灰「ん?昔のお前、そんな事してたのか?」
幽香「してたわよ…」
そう言い、幽香は…
幽香「あ、灰…」
灰「ん?」
幽香「あの、その…」
幽香は頬を赤くしながら…
灰「何だ?」
幽香「えと、わ、私…」
灰「言いたい事があるのならはっきり言えよ?」
幽香「…………」
灰「答えないなら行くぜ?」
幽香「…………」
灰は言うが幽香は何も答えない。
灰「…行くぞ、文。」
文「え、あ、うん…」
そう言い文と灰は歩いて去った。
幽香「はぁ…また言えなかった…」
幽香は少し落ち込んだ…
幽香「何時になったら言えるのかしら?戦いでの私が言った事…彼、絶対に間違えてるわね。
だから今度は目の前で言おうとしたけど…
やっぱ駄目ね。」
幽香は灰に告白をしようとした…が、駄目だった。
何か、こう、言い難いのだ。
幽香「ハァ……まあ、良いわ。私は旅をもうしたからしばらくは…強くならないいけないわね。」
そう言い、幽香は宴会から帰ったとさ。
その頃
文「………もっと!もっと飲ませて!!」
灰「何だ?もう飲ませなくて良いだろ?それにお前は子供じゃねぇか。」
文「良いの!!大体妖怪は100年経ったらもう大人なの!!」
灰「お前は100なんか経っていな…」
そう灰が言おうとしたら疾風が灰を殴った。
疾風「失礼な!!我が娘、文はもう大人だ!!」
灰「そうだったらもう、子離れしろよ!?」
疾風「な…!?じゃ、じゃあ文は子供のままで良いや。っと言う訳だ文、酒は父さんのものだ」
疾風はそう言い、文が飲んでた酒を奪う。
文「ちょ!?な、何勝手に子供の酒を奪ってるのよ!!?」
文は驚きながら疾風に言う。
疾風「あ~文!!怒ってるお前も可愛いぞ~」
疾風はそう言う。
文「む~!!返せ!返せ!返しなさいよ~!!」
文は酒を取り戻そうと疾風を追う。
灰「……はぁ…外行こう。」
灰はそう言い、外へ出た。
外へ出た後、山の中腹で…
灰「…………狂夜、出て来い。遅すぎるぞ。」
狂夜「いや~探すのに結構時間が掛かりまして…」
灰「まあ、良い…それで、報告は?」
狂夜「え~と、ルーミアさんは蓬莱山輝夜様と一緒に旅をするのと…
ちょっと帰り道に……気になる点が…」
灰「気になる点?」
灰は狂夜に問う。
狂夜「ええ、ちょっと先に…西行寺と言う…まあ、有名な歌人の家がありまして…」
灰「ふ~ん…それがどうかしたのか?」
狂夜「なんでも…その有名な歌人の娘が何か危険な能力を持ってると…」
灰「………それがどうかしたのか?俺はそんな事で動かないだろ?」
狂夜「ええ、そうですね。だけど…問題があるのですよ。」
灰「………何だ?」
狂夜「確か、その西行寺と言う家に西行妖と言う妖怪桜があるんです。
その妖怪桜、どうやら月の民がここにいた頃にある桜で…
歌人の娘の能力の影響で妖力がかなり上がりもうすぐ満開になりそうなので…」
灰「満開になったらどうなる?」
狂夜「そうですね~え~確か、灰様が寝たのはおよそ1000万年ちょっとだと思うので
咲いたら…確か蝦夷地は平気ですけどたぶん、この国全土の生物、死にます。
妖怪でさえ、生きれるかどうか…」
灰「………………………行くぞ。」
狂夜「どちらへ?」
灰「……西行寺家へ。」
狂夜「了解…っと言いたいですが灰様、天狗達に旅に出ると言ってくださいよ?
私、後から見ましたけど灰様、天狗の仲間となったのでしょう?」
灰「…そう、だな。少し待っててくれ。天と話す。」
そう言い、灰は天のいる所へ行った。
狂夜「さて……鴉天狗の子、あなた見えてます。出てきてください。」
ったく、お父さんめ…私の酒を奪って…
見つけたら絶対に殴る、絶対に。
そう思いながら山を歩いてたら…
灰と何者かと話してる。
「…になったらどうなる?」
「…ですね~………なので…恐らく…ます。」
声はちょっと聞きにくかった。
いや、言ってる内容は聞こえるがやや解らない所があった。
だが、これははっきりと聞こえた。
「………………………行くぞ。」
「どちらへ?」
「……西行寺家へ。」
灰はもう、行っちゃうの?
どうして?何で?
そう思い、唖然としたら…
「さて……鴉天狗の子、あなた見えてます。出てきてください。」
「出てこないと私、困ってしまいますよ?」
そう、声の主が言う。
殺気を込めて…
怖い、だが、私は聞きたいのだ、どうして灰は直に旅をするのか。
そう言いたいから、私は隠れている草むらから出てきた。
「おや…勇敢ですね。殺気を出したのにも関わらず、その恐れを抱きながら私の目の前ですか。
この子、かなり面白そうな子ですね。あ、自己紹介を…
私は紅魔灰様の…まあ、召使いの紅魔狂夜と申します。
失礼ですが貴女様のお名前をお教えしてくれますか?」
文「…射命丸文よ。」
狂夜「ああ、そうですか…あなたの様子を察するに灰様と何の関係を?」
文「………最初に会った奴よ。」
狂夜「む…そうですか、私はてっきり灰様が何か、こう…何と言うべきでしょうかね…?
少し、言いにくいので駄目ですね…」
文「…灰は何処かへ行くの?」
狂夜「………え~まあ、そうですね。ちょっと妖怪桜を花見に…ね。」
文「……私は着いていっちゃ駄目?」
狂夜「はて?何であなたが灰様と?あなたは灰様と何の関係が?
それにあなたが行く理由がないですよ?」
文「………」
狂夜「…でも、安心してください。」
文「安心?」
文は狂夜が言うことを聞こうとする。
狂夜「ええ、灰様は直にこの山へ向かうよう、私が頼んでおきますね。」
文「…本当?」
狂夜「ええ、本当ですよ、約束します。」
文「…約束、守ってよ?」
狂夜「ええ、出来る限り守ってみせます。」
天「旅に出る?早すぎじゃないか。」
灰「急用ができた。仕方の無い事だ。」
天「文、お前と遊びたかったのにな…」
灰「は?文が?」
天「そうだ、文は私の子の所為か、同じ年齢、同族の者に恐れられてな…
それで、文は友達なんかあまりできないんだ。
犬走と言う白狼天狗の子ぐらいしかできんのでな…」
灰「ふ~ん…」
天「それにお前は文の事が天魔の子だと知ってもどうでもよかっただろ?」
灰「まあ、それ、何?美味しいの?って程度にしか考えてない。」
天「そのようなお前を見て、文はお前と遊びたかったのだろう。」
灰「ん…?」
鼠が近づいて灰の膝に座り…
鼠「チュウ……チュウ。」
灰「ん?着いていきたい?別に良いぜ。」
鼠「チュチュ!!」
鼠は喜んでいる。
灰「んじゃ、急用を終わらせたらここに戻るわ。情報欲しいから。」
天「気をつけろよ…」
灰「あ、疾風にはちょっと説明しといてくれ。」
天「ああ。」
そう言い灰は行った。
狂夜「おやおや、灰様、もう終わったのですか?」
灰「まあ、な…ところでさ、西行妖だっけ?あれ、どうすんの?」
狂夜「気になったから見に行くだけですよ…もし、暴走してたら私が燃やしますから。」
灰「燃やして良いものか?」
狂夜「能力で燃やすので。」
灰「ああ、お前の能力、確かありとあらゆるものを消滅させる程度の能力だっけ?
それでやるの?」
狂夜「ええ…あ、そうそう、灰様。」
灰「ん?」
狂夜「用事が済んだら、射命丸文さんの所へ行きましょう?」
灰「あ?どっちみち行くんだが?」
狂夜「ああ、そうですか…それよりこの鼠は?」
灰「ん?鼠は可愛いから連れて行くだけだよ。」
狂夜「…灰様らしい考えです。」
灰「そうか?」
狂夜「そういうものです。」
灰「まあ、良い、行くぞ。」
狂夜「了解。」
日本放浪編 天狗編 終
これで終了…
ちょっとこれからの話は考えていないのでしばしお待ちを…
今日は2話だけ投稿かもしれない。
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