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[政治]ニュース
【民主漂流】究極の延命策 “死んだふり続投”
2011.6.3 01:07
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政府・与党幹部の焦りを尻目に「夢」を見た政治家たちもいた。
「民主党だけで120人以上の賛成を集めないといけない!」
5月30日、鳩山由紀夫前首相は、弟の鳩山邦夫元総務相に電話で力を込めた。鳩山邦夫氏はそれまで「不信任案なんて絶対に通らない」とみていたが、兄の言葉に「ひょっとしたら」と期待を持ち始めた。
翌31日午前、鳩山邦夫氏は新党改革の舛添要一代表と都内で会った。
「小沢系がこのまま造反すれば、新党を作ることになるだろうが『小沢新党』への世論のアレルギーは強いはず。新党から首相は出せないんだから自民党なども集めて舛添首相が実現する可能性があるぞ!」
造反議員の一部が新党改革に流れるかもしれない。舛添氏は「新党改革を発展させることもできるかも」と期待をふくらませた。
だが、2人の「夢」は鳩山由紀夫氏の豹変(ひょうへん)によりあっさりついえた。鳩山由紀夫氏は2日の衆院本会議場で弟にこう話しかけた。
「平成23年度2次補正予算案のめどがついたら首相はやめるべきだ。でも居座り続けるだろうね…」
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戦いに敗れた小沢氏は2日夜、東京・六本木のカラオケ店で側近議員約40人と“残念会”を開いた。
「みんなが結束したから首相の退陣表明につながったんだ!」
小沢氏は努めて明るく振る舞った。若手議員が「やっぱり不信任をやりたかった」と悔しがると「次、がんばろう」となだめた。
強がってはみても隠せない失望感。カラオケのマイクを握る議員は一人もいなかった。(船津寛、今堀守通、小島優、斉藤太郎)
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