2011年6月2日
国土交通省は1日、高速道路の一部区間の無料化実験と「休日上限1千円」を19日までで取りやめる案を、民主党の国土交通部門会議に示した。一方、東日本大震災の被災地を支援するため、東北と北関東などの高速道路を利用する被災者の車とトラック・バスは20日から無料にする。
近畿以西の高速道路を所管する西日本高速道路(大阪市)でも、舞鶴若狭、高知、山陰、西九州などの各自動車道で無料化実験を行っている。同社の西村英俊社長は1日の記者会見で、無料化実験の中止について「慌ただしい中で決められたため、広報に時間を取れないのが最大の悩みだ」と述べた上で、混乱を招かないように周知を図る方針を明らかにした。
ただ、同社管内では、無料化実験や休日上限1千円の影響で通行量が増加する一方、料金収入は伸び悩む傾向が続いている。国交省案では無料化実験は凍結、休日上限1千円は廃止となっており、経営にはプラスの効果もありそうだ。