アフリカ・ソマリア沖の海賊対策にあたっている海上自衛隊の航空部隊の活動拠点が、アフリカ北東部のジブチに完成し、1日から運用を始めることになりました。
アフリカ・ソマリア沖の海賊対策で、海上自衛隊は、おととしから護衛艦と航空部隊を現地に派遣し、アメリカやフランスなど各国の派遣部隊と協力しながら、船舶の護衛や海賊の監視活動を続けています。1日から運用が始まるのは、このうち航空部隊の拠点で、海賊対策が長期化した場合に備えて、防衛省が去年8月からジブチ国際空港の中に建設を進めていました。活動拠点は、およそ12ヘクタールの敷地に、建設費およそ48億円をかけ、▽航空機3機分の駐機場のほか、▽隊員の宿舎や▽食堂や体育館などの厚生施設が整備されています。海賊対策にあたる航空部隊は、これまで、ジブチ国際空港に隣接するアメリカ軍の施設などを借りて活動を続けていました。アメリカはジブチをアフリカでのテロ対策の拠点とも位置づけており、今回、防衛省が独自の活動拠点を設けた背景には、この地域の安定化に積極的に取り組もうとする日本の姿勢を示すねらいもあるものとみられています。