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島根原発:3号機の運転開始延期…津波対策で変更 中国電

建設中の島根原発3号機=松江市で、本社機から小松雄介撮影
建設中の島根原発3号機=松江市で、本社機から小松雄介撮影

 中国電力(本社・広島市)は31日、松江市で建設中の島根原発3号機(改良沸騰水型、出力137.3万キロワット)について、来年3月だった営業運転開始予定を延期すると発表した。開始時期は未定。福島第1原発事故を受けた津波対策などのためで、国内で建設中の原発が東日本大震災の影響で運転開始予定を変更したのは初めて。

 原発事故を受け、島根原発は1、2号機について建物の浸水対策や外部電源の確保、防波壁建設などの津波対策を決定。しかし、3号機について中国電の綿貫孝彦・島根原子力本部広報部長は「津波対策を決めなければならない」とし、対策が未定であることを延期理由に挙げた。また、制御棒を炉心から出し入れするための装置(CRD)がうまく動かない不具合が昨年11月に判明しており、分解点検していたメーカーの茨城県内の工場が震災の影響で操業を一時停止したうえ、不具合の原因が完全に究明されていないことも影響したという。

 島根原発3号機は05年に着工し、今年4月時点で工事進捗(しんちょく)率93.6%。今年12月の営業運転開始を予定していたが、CRDの不具合の影響で営業運転開始を来年3月に延期しており、延期は2回目となる。【曽根田和久】

毎日新聞 2011年6月1日 11時49分(最終更新 6月1日 12時15分)

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