NHK大阪府のニュース　大阪放送局

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在韓被爆者ら“医療費全額を”

広島で被爆し、韓国に帰国した被爆者らが、日本に住む被爆者は国籍にかかわらず医療費が全額支給されるのに、海外に住む被爆者には医療費に上限が設けられているのは違法だとして、国などに対し医療費の全額支給を求める裁判を１日大阪地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのはいずれも広島で被爆し、その後、韓国に帰国したイ・ホンヒョンさんら２人と去年死亡した被爆者の遺族の合わせて３人です。
被爆者援護法では、日本に住む被爆者は国籍にかかわらず医療費が全額支給されますが、海外に住む被爆者については医療費に上限が設けられていて年間１８万円までしか支給されず、上回った分は自分で負担しています。
これについてイさんら３人は、どこに住んでいても被爆者であることに変わりはないとして、この２年間から４年間に支払った自己負担分の医療費計１３０万円を支給するよう申請しましたが、却下されました。
このためイさんらは制度を運用している国などに対し医療費の全額支給を求めています。
原告側の弁護士によりますと海外に住む被爆者が医療費の全額支給を求める裁判は初めてだということです。
原告の弁護士は「原告は『住んでいる場所によって差別されるのは悔しい』と訴えていた」と話しています。
一方、国は「訴状をみていないのでコメントできない」としています。

06月01日　23時47分

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