松井はまた無安打　ジーターの激励も効果なし

　かつての盟友も心配せずにはいられなかった。打撃練習を終えた松井がダッグアウトでくつろいでいると、大きな声で背番号５５を呼ぶ男がいた。同級生のジーターだ。松井の姿を見つけたジーターは久々の対面にうれしそうにハグ。「ＴＯＳＨＩＹＯＲＩ（年寄り）！！」と日本語で叫び、約３分ほど話し込んだ。

　ただ、ジーターからの激励を受けてもバットからは快音が聞かれない。４年ぶりの対戦となった右腕コローンに３タコとお手上げ状態。松井は「球も速かったし、コントロールも良かった」と苦虫をかみつぶすしかなかった。今季ワースト１１打席無安打、出場１０試合目以降では最低の打率２割２分２厘という惨状に米メディアからも逆風が吹き始めた。不振の続く松井に「いつまで今の打順で使い続けるんだ」という質問が集中。ゲレン監督は「確かに安定した成績を残していない。いろいろな選手に休養を与えたりして、打線が機能するようにしている」と明言を避けた。

　ジーターも「野球だから悪い時期もある。まだまだ先は長い」と奮起を期待。結果がすべてのこの世界、己のバットで逆境をはね返すしかない。（オークランド穐村賢）