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【プロ野球】

沢村セ新人完投一番乗り 40日ぶり2勝目

2011年6月1日 紙面から

西武−巨人8回裏2死、片岡を三ゴロに打ち取り、ほえる沢村=西武ドームで(由木直子撮影)

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◆巨人4−1西武

 小さな握りコブシに勝利の実感を詰め込んだ。巨人・沢村が、プロ初勝利を挙げた4月21日の阪神戦(甲子園)以来、40日ぶりの勝ち名乗り。好調・西武打線を中村のソロ一発に封じ、セ・リーグ新人の完投一番乗り。「野手のみなさんが集まるマウンドは、誰もがいたいと思う瞬間」。1試合を投げ抜いた先発投手だけに与えられる特権を存分に味わった。

 長かった。40日が何カ月にも感じられた。これまで沢村がマウンドにいる間の援護点は3、2、0、1、3、0、1。貧打の影響を最も受けてきたのがルーキー右腕だった。それでも、決して腐ることはなかった。「あのときに苦しんで良かったと思えるシーズンにする」。決意を胸に向かった8度目の先発。9イニングを1人で投げ抜き、自力でトンネルを脱出した。

 プロ入りした後、1つの誓いを立てた。「規格外の選手になる」。開幕してからもウエートトレーニングを継続しているのも、そのためだ。「今までシーズンを通して筋肉を大きくするウエートをやった人はいないと思う。ボクは筋肉を大きくしながら、技術も向上させたい」。自ら道を切り開く−。「拓一」の名に込められた思いを結果で表すことが、両親への最大の恩返しにもなる。

 たとえ勝利には恵まれなくても、進化を止めることはなかった。原監督は言う。「登板ごとに良くなっているし、今回が一番良かった」。巨人では2007年5月30日の金刃以来となる新人完投勝利。右腕の9イニング完投は03年の木佐貫以来だ。しかし、それも通過点でしかない。「彼の場合は1度の登板、1勝が歴史に変わっていくわけだから」。自己最多130球を投げ抜いたルーキーに寄せる信頼は揺るぎない。 (井上学)

 

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