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浜岡原発、全炉の運転停止 5号機も出力ゼロに

2011年5月14日13時16分

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写真:中部電力本店の中央給電指令所。浜岡原発5号機を表す「H5」の出力表示がゼロとなった=14日午前10時15分、名古屋市東区、佐藤慈子撮影拡大中部電力本店の中央給電指令所。浜岡原発5号機を表す「H5」の出力表示がゼロとなった=14日午前10時15分、名古屋市東区、佐藤慈子撮影

 中部電力は14日、静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所5号機(138万キロワット)の原子炉を停止した。4号機は13日に原子炉を停止しており、廃炉が決まっている1、2号機、定期検査中の3号機とあわせて、すべての原子炉が停止したことになる。

 政府の要請で、稼働中の原発が止まるのは初めて。中部電は今後、2〜3年かけて防潮堤などの津波対策をとったうえで、原発の運転を再開したい考えだ。

 5号機は14日午前1時20分から、原子炉内に核分裂を抑える「制御棒」を入れて、発電機の出力を下げる作業を始めた。午前10時15分には、中部電本店の中央給電指令所内で5号機の出力を示す電光表示板の数字がゼロになった。午後1時には、制御棒が原子炉内に完全に入り、核分裂反応が止まった。

 4号機は13日午後11時45分、原子炉の温度が100度を下回り、安定する「冷温停止」状態になった。

 発電電力量の15%を占める浜岡原発の停止で、中部電は今夏、綱渡りの電力供給を迫られる。全炉停止後、何も対策を取らなければ、7月には61万キロワットの電力不足に陥る見通し。中部電はすでに東京電力や九州電力への電力融通をストップ。関西電力など西日本から融通を受けることになりそうだ。このほか、火力・水力発電の増強など、電力不足の回避に向けて「打てる手はすべて打つ」(中部電幹部)構えだ。

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