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[事件]ニュース
国際手配元組員と断定 警視庁、タイに捜査員派遣
2011.6.1 02:00
タイ北部で4月、日本人男性2人が殺傷された事件で、警視庁組織犯罪対策4課が外交ルートを通じて、殺害されたのは平成18年に東京都港区で発生したビル管理会社顧問殺害事件の実行役として殺人容疑で国際手配された指定暴力団山口組旧後藤組(現良知組)系元組員の男(43)と断定していたことが31日、外務省関係者への取材で分かった。同課は刑法の国外犯規定に基づき現地に捜査員を派遣。遺体を移送するとともに、元組員殺害に国内の暴力団が関与した可能性も含めて、背後関係を慎重に捜査する。
刑法では、日本人が外国で殺人などの凶悪事件に巻き込まれた際、現地での強制捜査はできないが、捜査員を派遣して現地当局から情報収集したり、遺体を国内に移送し司法解剖したりできるとしている。
元組員は、4月26日早朝、タイ北部で別の日本人男性と一緒にいるところを同行のタイ人ガイドに撃たれ死亡した。
捜査関係者によると、事件後、警視庁には国内の暴力団の関与をうかがわせる情報などが複数寄せられたという。ただ、いずれも正確性に欠けることや、タイ警察当局への照会からは事件の状況がはっきりしないため、同課ではさらに情報収集を進める。
元組員は18年3月5日夜に港区北青山の路上でビル管理会社顧問、野崎和興さん=当時(58)=を殺害したとして、国際手配されていた。元組員は事件後、日本を出国したままだった。野崎さんは当時、渋谷区内の雑居ビルの所有権をめぐり旧後藤組関係者とトラブルになっていた。
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