東京電力福島第1原発の水素爆発時に3、4号機の中央制御室などで作業していた東電男性社員2人の被ばく量が上限の250ミリシーベルトを超えたとみられる問題で、厚生労働省は31日、爆発時に同室にいた約40人を作業から外すよう30日に行政指導したことを明らかにした。30日に2人から聴取したところ、爆発時も直後もマスクを付けていなかった。その後の装着時期についても「記憶が定かでない」と説明しているという。
また、細川律夫厚労相は31日、労働安全衛生法違反があったとして30日に東京電力と関電工に是正勧告したことを明らかにした。
違反は、東京電力は▽3月11日以降、放射線業務従事者に指定されている女性作業員2人が3カ月で5ミリシーベルトの限度を超えて被ばく▽3月15~31日、複数の作業員に法令で定める部位に線量計を装着させていなかった--の2点。関電工には、3月24日にタービン建屋の事故処理で汚染防止用の長靴を履かせていなかったことを是正勧告した。【石川隆宣】
毎日新聞 2011年5月31日 14時07分(最終更新 5月31日 14時14分)